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温泉も食事もラグジュアリーな、有馬温泉での大人ステイ
新大阪から車や電車で約1時間、関西国際空港からも約2時間で行けるアクセス抜群の地に、日本を代表する温泉保養地がある。有馬温泉は、草津温泉(群馬)、下呂温泉(岐阜)とならぶ日本三名泉の一つで、静かな山々に囲まれていることから「関西の奥座敷」として多くの人々に愛されてきた。自然豊かなこの地域では、地元グルメを一緒に楽しめるのも魅力だ。
まずは有馬温泉駅に降りて、そぞろ歩き。
駅から温泉街へ上る緩やかな坂道の両側には、歴史を感じる木造建築が建ち並ぶ。
神戸三宮から電車で30分ほどで、有馬温泉駅に到着。お昼前の到着を目指し、まずは温泉街をぶらぶら散策してほしい。メインストリート「湯本坂」で、おしゃれな飲食店やお土産店などを覗きながら歩くのが楽しい。続々とオープンしている新しいお店もトレンディー。街並みに風情はあるが、お店はトレンド発信しているのが有馬流。
有馬温泉のまち中にあるレトロな洋館で、有馬ならではのスイーツを堪能
有馬温泉最古の宿「陶泉 御所坊」の14代目の本宅を改装してできたカフェ
有馬温泉の源泉の金泉から抽出された塩を使った「有馬ロール」
有馬温泉駅から徒歩5分ほど歩くと見えてくる、西洋風の白い建物。カフェと洋菓子の店「Cafe De Beau(カフェ ド ボウ)」でひと休み。フルーツを使ったケーキやフランス菓子を中心に、丹波黒豆のプリンなど地元素材を使った和風スイーツもある。一番人気の「有馬ロール」は、有馬の金泉から取り出した温泉塩と米粉で作られていて、ふんわり食感と甘じょっぱい味。金泉を食べるなんて体に良さそう?!
秋色に染まる公園で紅葉狩りを堪能しよう。
有馬温泉の立ち寄り湯「金の湯」から徒歩15分ほど。なだらかな坂道をのぼると見えてくる。
有馬温泉は、紅葉の名所としても有名だ。なかでも最も有名な紅葉スポットは「瑞宝寺公園」。廃寺になった瑞宝寺の跡地を利用した公園で、約2500本のカエデが並ぶ園内は、11月初旬から艶やかな秋色に染まる。豊臣秀吉が「いくら見ても飽きない」と褒め称えたことから、「日暮(ひぐらし)の庭」という別名があるほど、美しい光景が広がっている。
“発酵ソムリエ”がつくる、地元食材にこだわった発酵料理に舌鼓。
温泉街らしく湯桶の上にお料理がのっていてユニーク!
世界のフードトレンドとなっている「麹」は、海外シェフたちからも大注目。ここ有馬でも、“発酵”がテーマのレストラン「Hacco-enn」で、日本古来の発酵食品をふんだんに用いた、カラダに良い麹料理がいただける。しかも、“発酵ソムリエ”の資格を持つスタッフが発酵食の栄養素や効果などを教えてくれるので、満足度も上がる。時間と手間暇をかけて丁寧に作られた発酵料理は、味も食感も実に多彩。ゆっくり噛み締めて味わいたい。
食後はほっと一息、至福のコーヒータイム
看板メニューの珈琲だけでなく、有名店で経験を積んだパティシエが作るケーキのクオリティも高く、地元女性にも大人気。
神戸は開港以降旧居留地を中心に洋菓子文化が広がったこともあり、新進気鋭のパティシエや名店が多く揃う。また、日本の珈琲文化が生まれたのもここ神戸だ。
食後はスペシャルティコーヒーを求めて「Sora cafe」へ。駅から約5分のこの建物は、和が基本の有馬温泉街にアーティスティックな雰囲気を醸し出している。
珈琲は希少な豆を用い、オーダーを受けてから豆を挽き丁寧にドリップ。豊かな香りの中で、ゆったり待つのも贅沢な時間だ。カウンターに並ぶ「有馬ブレンド」は、有馬温泉土産におすすめ。
夜は、有馬のレトロな湯宿でしっとり過ごそう
戦国時代、豊臣秀吉が戦の疲れを癒しに訪れていたほか、近代では谷崎潤一郎など世界的に有名な文豪も愛した有馬温泉。そのお湯は2種類あるのが特徴で、褐色の「金泉」と、無色透明な「銀泉」の異なる泉質を堪能できる。温泉宿で早めの夕食を済ませたら、食後に、宿に用意された下駄を履いて外を歩けば、街灯りの温泉街に下駄の音が響きとても風流。その後はもう一度湯に浸かってもいいし、文豪気分で読書をしてもいい。静かな長い夜を贅沢に過ごしたい。
有馬の宿泊の予約
自分へのご褒美は、本場神戸で神戸ビーフ。
神戸肉流通推進協議会提供
神戸に来たのなら神戸ビーフは食べておきたい。神戸ビーフは和牛の最高峰のブランドとして海外でも知名度が高く、「神戸といえば牛肉」と言われるほど。北野異人館から神戸三宮への徒歩15分ほどのエリアは、神戸ビーフの提供店がひしめきあっている。柔らかく、口の中でとろけるような霜降りの神戸ビーフを食べられるレストランが数多く存在する。ジュージューと音を立てながら提供されるステーキは、見た目にも豪華。お腹はもちろん心も満たしてくれるに違いない。
船上ですごす贅沢な時間。boh boh KOBEで夕涼み
©2024 HAYAKOMA UNYU Co.Ltd
タイミングが合えば神戸空港に離着陸する飛行機を間近に見ることができるのもおすすめポイント。
神戸港は、市民や観光客がのんびり散歩したり、カフェで休憩したりできる人気のスポット。そんな港を船上から眺めてみよう。クルーズ船「boh boh KOBE」は神戸港を周遊するリゾートクルーズ。3階オープンデッキからの景色は息をのむほど美しく、六甲山と神戸ポートタワーを望む事ができる。港が遠くに消えていくのを眺めているとまるで夢のような非日常空間を味わえる。
「ーZUIー」は、トンネル=ずいどうで貯蔵される。
「boh boh KOBE」の船内にはカフェがあり、メニューには神戸のベーカリー「サマーシュ」特製”さかなパン”を使った「フィッシュドッグ」等のスナックやソフトドリンク、アルコールもある。湊川隧道に半年間貯蔵された特別酒「ーZUIー」は、すっきりとフルーティーで飲みやすい味だ。このクルーズのいいところは、事前に予約する必要がないこと。その場でチケットを購入して、思い立ったらすぐに極上の体験を楽しむことができる。
ポートタワーから神戸の夜景に酔いしれる
神戸ポートタワーは、展望フロア5階(入場有料)と低層フロア4階(入場無料)の構成。「屋上デッキ」へは、エレベーターが到着する「展望5階」から階段を上る。
神戸の山・海と360度眺めることができ、ナイトビューもおすすめ。23時までオープンしている。
JR神戸駅から徒歩約15分、神戸ポートタワーのあるベイエリアは夜景がとてもキレイで、神戸っ子の王道デートスポットだ。1000万ドルの夜景と言われている絶景は神戸に来たら一度は見ておきたい。旅先でのプロポーズのスポットとしてもふさわしいロマンティックな雰囲気だ。
神戸ポートタワーは、高さ108m。和楽器の鼓(つづみ)を長く引き伸ばしたようなフォルム。32本のパイプが複雑に組み合わさった世界初のパイプ構造のタワーで、国の登録有形文化財にもなっている。
ラグジュアリーな時間をたっぷりと堪能したなら、次の目的地、九州へ。新神戸から新幹線で約2時間半進むと、趣の違う大人旅がまた始まる。
神戸の宿泊の予約
兵庫県へのアクセス
兵庫県には、東京、大阪、京都から新幹線(JR)でのアクセスが可能。
また飛行機で関西国際空港も便利。空港から新神戸へはリムジンバスがある。
関西空港交通(リムジンバス)
今回の記事で紹介した有馬温泉には新神戸から高速バスでのアクセスが便利。所要時間は約30分。
JRバス
https://www.nishinihonjrbus.co.jp/trans/lp/arima/
神姫バス
https://www.shinkibus.co.jp/highway/category/route_guidance/shinkobe_arima_express.html
そのほか、新神戸から地下鉄で「谷上」駅で神戸電鉄に乗り換え、「有馬温泉」駅まで約30分。
兵庫県の旅のあとは、新神戸からバスで四国、または新神戸から新幹線(JR)で九州への旅もおすすめ。
JR西日本
Japan Bus Online
カフェ・ド・ボウ
兵庫県神戸市北区有馬町835番地
>営業時間 9:00~18:00
定休日 火曜日
Tel:078-904-0555
瑞宝寺公園
兵庫県神戸市北区有馬町500−19
営業時間: 24 時間営業
Tel:078-904-0708(有馬温泉観光総合案内所)
Hacco-enn
兵庫県神戸市北区有馬町1030番
Tel:078-904-0233
営業時間:11:00~14:00、17:00~20:00
定休日:火曜
SoraCafe 有馬温泉
兵庫県神戸市北区有馬町199-10
Tel:078-903-6666
営業時間:9:30~17:00
定休日:木曜
P有(3台)
神戸シーバス boh boh KOBE
JR 神戸駅(地下街をモザイク方面に向かい、徒歩 約13分)
神戸ポートタワー
兵庫県神戸市中央区波止場町5−5
Date : 2024.09.17