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兵庫の「食」を楽しむ日帰りグルメ旅 揖保乃糸食べ比べと、老舗酒造の発酵食ランチ -兵庫テロワール旅-

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私がレポートします!

稿
Y.Yテロワール研究員
女性
20代
淡路島
スポーツ観戦・旅行・カラオケ
4年前に香川県から淡路島へ移住しました。移住をきっかけに県内を旅行するようになり、兵庫に魅了された一人です。日本海や瀬戸内海に中国山地など、多彩な風土に恵まれた、魅力あふれる兵庫の観光情報をお伝えし、ひとりでも多くの方に訪れていただけるよう情報を発信していきます。

 


「兵庫テロワールlab.」テロワール研究員レポート
食や文化を味わい楽しみ、それらが生まれたルーツや背景を探り、受け継いできた人の想いや技術に触れる。大地の恵みを堪能する“兵庫テロワール旅”の情報を、現地で体感した「テロワール研究員」の視点でお届けします。

 

日本三大そうめんの一つ「揖保乃糸」の産地でそうめん作り体験&食べ比べ
“日本酒発祥の地”にある老舗酒造直営のレストランで発酵食づくしランチも!

 

日本三大そうめんの一つである「揖保乃糸」の産地と、日本酒発祥の地・宍粟市をめぐり、播磨の伝統的な食文化の魅力が再発見できるツアーに参加してきました!

 

 

 

最初に訪れたのは、『揖保乃糸資料館 そうめんの里』。
JR姫路駅からツアーバスに乗って30分ほどで到着。公共交通機関を利用する場合はJR姫路駅から約40分です。
館内には揖保乃糸の歴史などを紹介するコーナーのほか、見学できる製造室や売店、レストランなどがあります。

 

 

兵庫県播州地方のそうめん作りが始まったのは約600年も前。兵庫県揖保郡太子町の斑鳩寺に残る室町時代の文献にそうめんの記述があるそうです。
そして江戸時代に藩が推奨したことでそうめん作りが本格化。
気候風土に加え、揖保川の水や播州平野で採れる小麦、赤穂の塩といった原材料にも恵まれ、現在では全国の手延べそうめんシェアの約4割を占めています。
兵庫の揖保乃糸は、奈良の三輪素麺、香川の小豆島そうめんと並び、日本3大素麺の一つ。

 

 

「揖保乃糸」は一つの会社で作られているのではないんです。
「揖保乃糸」は、兵庫県手延素麺協同組合の統一ブランド名で、組合所属の約400軒の組合員さんによって製造されています。
組合が原材料を一括で仕入れ、仕上がったそうめんをすべて組合で格付け検査。合格したものだけが全国に流通するという仕組みによって、高い品質が保たれているのだそう。

 

 

 

揖保乃糸には様々な等級があって、等級によって帯の色が異なります。
最高級は黒帯の「三神」で、組合が選抜指定した数軒の熟練した製造者だけが製造するためとても希少。紫帯の「縒(より)つむぎ」は、『五つ星ひょうご』に認定された国内産小麦だけを使用したそうめん。緑帯の「播州小麦」は『兵庫県認証食品・ひょうご推奨ブランド』を取得した、播州産の小麦だけを使用したそうめん。スーパーなどでよく見る赤帯の「上級」は、全生産量の80%を占める揖保乃糸の主力製品。
すべての帯に、だれが作ったのかわかる刻印が入っているそうですよ。

 

 

見学ルートにある詰替加工場では、製造者名が記されたそうめんのケースがズラリ並び、梱包作業が行われていました。
そうめんといえば夏の風物詩ですが、揖保乃糸のそうめんが作られるのは10月~翌年4月のみ。湿気が少なく、麺が締まる寒い時期しか作れないのだそうです。

 

 

 

職人さんによる実演を見た後、そうめん作りを体験。
50cmほどの長さの熟成した麺紐を、およそ1.3mまでのばす「小分け」という作業。
紐状の麺はずっしり重くて、延ばすのに力がいります。

 

 

 

延ばした麺を、2本の「分け箸」で上下に分けながら、さらに細く延ばしていきます。
間にお箸を入れるのが難しくて、麺が切れそうなのも心配でしたが、驚くほど良く延びるんです!この弾力がコシになるんですね!

 

 

揖保乃糸は伝統の製法で作られる手延べそうめん。小麦粉に食塩水を加えて捏ねて「麺生地」を作ることから始まり、それを何本も合わせ、のばし・縒(よ)り・熟成を繰り返し、全11工程という手間暇をかけて製造されます。

 

 

体験の次は、試食コーナーで、そうめん食べ比べ。
通常は試食できるのは1種類ですが、ツアーでは2種類の食べ比べができます。
この日は、「播州小麦」と「上級」を試食。
同時に食べると、風味や食感の違いが良く分かります。
でもどっちも家で食べるより美味しい!って言うと、「手延べ素麺は茹で方が大切で、茹でた後に冷水でしっかりもみ洗いすると、格段においしくなるんです」とスタッフの方。揖保乃糸は、極少量の綿実油(綿の実から採れる油)が使われていて、茹でた後に良くもみ洗いすることで油がほぼなくなり、小麦の風味が際立つのだそう。

 

 

 

試食コーナーの隣にある売店には、一般にはあまり流通しない特級品や、可愛い木箱入りなど、色んな揖保乃糸が勢揃いしています。

 

 

 

バスに乗って次の目的地、宍粟市の『老松ダイニング』へ。
1768年創業の『老松酒造』が営む発酵食レストランです。
宍粟市が“日本酒発祥の地”とされている理由は、約1300年前の播磨国風土記の一節によります。宍粟市一宮町の庭田神社で初めてかび(=麹)を使用して庭酒をつくったという表現があり、これが日本酒に関する最も古い記述とされているため。

 

 

そんな“日本酒発祥の地”で、250年以上も日本酒づくりを続けている『老松酒造』が、築200年の母屋を改装して開いたのが『老松ダイニング』。
風情のある日本庭園を眺めながら、造り酒屋の発酵の技を活かした料理が頂けます。

 

 

ツアーで頂くのは「発酵ありがとうランチ」。
料理内容は季節によって替わるとのことですが、食前酒から始まり、この日の主菜は、塩麴入りミンチカツの酒蔵もろみソースかけ。
汁物は老松の酒粕たっぷりの粕汁で、ご飯は玄米と小豆を圧力鍋で炊いて3日間じっくり熟成発酵させた酵素玄米。さらに、デザートは玄米豆乳ヨーグルトと、すべての料理に発酵食や発酵調味料が使われていて、まさに発酵づくし!

 

 

 

どれも手間暇がたっぷりかかった滋味あふれる味わいで、カラダが内側から癒されていく感じ。お腹も肌もキレイになりそうです♪

 

 

直売所もあり、代表銘柄の「寿惠広老松(すえひろおいまつ)」などの日本酒をはじめ、果実酒や甘酒なども販売しています。
100円で試飲ができたので、この時期しか味わえないという新酒を試飲。クセがなくすっきりした飲み口で何杯でも飲めそう 笑

 

 

兵庫・播磨ならではの食文化が堪能できた一日でした!

 

 

DATA:
◇ 播磨のソウルフード「手延べそうめん「揖保乃糸」」工場見学と日本食文化体験」

https://activityjapan.com/publish/plan/51485

 

◇ 揖保乃糸 資料館 そうめんの里
兵庫県たつの市神岡町奥村56番地
TEL:0791-65-9000
開館時間:9:00 ~17:00
休館日:月曜(祝日の場合は翌日)・年末年始
入館料:大人:300円 中・高校生:200円 小人:100円
https://www.ibonoito.or.jp/soumennosato/

 

◇ 老松ダイニング
兵庫県宍粟市山崎町山崎12
TEL:0790-62-2345
営業時間:11:00~14:30(LO.13:30)
※直売所は10:00~17:00
定休日:木曜
http://s-oimatsu.com/

 

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掲載日:令和6年3月8日      グルメ 

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