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日本初の種子栽培から製麺まで純国産「加古川パスタ」を食べに行こう!-兵庫テロワール旅-

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私がレポートします!

稿
らなテロワール研究員
女性
20代
兵庫県加古川市
ドライブ
加古川観光協会で情報発信を担当しています。加古川には魅力的な観光スポットやご当地グルメをはじめとした美味しいものがたくさんあるので、Instagram公式アカウント「たびたび加古川」@tabitabi_kakogawaをぜひチェックしてみてください。

 


「兵庫テロワールlab.」テロワール研究員レポート
食や文化を味わい楽しみ、それらが生まれたルーツや背景を探り、受け継いできた人の想いや技術に触れる。大地の恵みを堪能する“兵庫テロワール旅”の情報を、現地で体感した「テロワール研究員」の視点でお届けします。

 

加古川市はデュラム小麦の一大生産地
種子栽培から製麺まで国産の「加古川パスタ」に注目!

 

日本初の種子から国産の“純国産パスタ”が、兵庫県加古川市で生産されているのをご存知ですか?
その名も「加古川パスタ」。
小麦の栽培からパスタ(乾麺)の加工までが加古川市内で行われています。
なぜ加古川で小麦&パスタが生産されているのか、その理由に迫ります!

 

 

収穫期を迎え、一面黄金色に輝く加古川市内の小麦畑。
「加古川パスタ」を販売している八幡営農で、小麦栽培を担当されている中部敏弘さんにお話を伺いました。

 

 

 

《中部さん談》『栽培しているのは、デュラム小麦の一種である「セトデュール」という品種で、日本で初めて開発された新品種です。デュラム小麦というのは、一般的な小麦より粒が硬く、パスタに適している品種なんです』。

 

瀬戸内地域の「せと」と「硬い」という意味のラテン語「デュール」が名前の由来なのだそう。
畑を訪れた6月中旬がちょうど収穫期でした。

 

 

《中部さん談》『パスタに用いるデュラム小麦は、湿気などに起因する赤カビ病に非常に弱いので、主な産地は雨が少ない地中海沿岸や北米。収穫期が梅雨に当たる日本では栽培されていませんでした。現在もパスタ用小麦の大半は輸入に依存しています。
そんなデュラム小麦を日本で栽培できるように品種改良したのが「セトデュール」。梅雨前に収穫できるように成熟期が早められています』。 

 

 

 

そんな日本初の新品種の小麦が、加古川で生産されることになった理由を教えてもらいました。

 

《中部さん談》『瀬戸内地域は本場イタリアと気象条件が似ていて、その中でも年間降雨量が少ないのが加古川市なんです。種子開発に携われた株式会社ニップン様とのご縁もあって、2011年に八幡営農が試験栽培に着手、2016年に兵庫県産のセトデュール100%の「加古川パスタ」を発売しました。セトデュールの収穫量も順調に増えて、2016年は2tでしたが2023年は160tになりました』。

 

 

「加古川パスタ」に使うセトデュールは95%以上が加古川市産。近隣の契約農家で栽培されたものが数パーセント含まれるものの100%兵庫県産です。

 

《中部さん談》『収穫から1年以内のセトデュールを使って、市内の製麺会社の工場で製麺しています。生産者の顔が見える安心・安全な製品づくりを評価していただいて、地元のレストランに加え、学校給食にも取り入れていただいています。ふるさと納税の市の返礼品でも上位の人気なんです』。

 

 

地域の農林水産物や食文化の魅力を活かした産品を発掘する農林水産省の「フード・アクション・ニッポンアワード」など、さまざまな賞も受賞している「加古川パスタ」。
現在、乾麺1種類と姫路市のイタリア料理店で製麺された生パスタ6種類が揃っています。

 

《中部さん談》『乾麺の方は、モチモチ感が強いので、一般的な乾麺と生パスタの間といった食感。
生パスタの方は、本場イタリアの食感を再現しているので、もっちりやわらかい日本の生パスタとは違って、歯ごたえがあって歯切れが良いのが特徴です』。

 

 

「加古川パスタ」は、JA兵庫南の直売所「ふぁーみん」各店のほか、加古川観光協会や大丸神戸店でも販売されています。

 

 

八幡営農のウェブサイトでは、取扱店に加え、「加古川パスタ」が食べられるお店も掲載されています。
その中に私も度々訪れるお店、「ル・パスタガーデン」があるので紹介します。

 

 

 

「ル・パスタガーデン」は、JR東加古川駅から徒歩12分ほどの場所にある地元民に愛されているお店。お店で焼き上げる手作りパンが食べ放題のランチが特に人気で、連日満席です。

 

 

《店長・藤田さん談》『できるだけ地元の食材を使いたいと思っているので、「加古川パスタ」も2016年の製造開始当初から使っています。
兵庫県産のパスタということに興味を持って注文されるお客様が結構多いんです。
現在、当店で扱うのは生パスタですが、一般的な生パスタとは食感が異なるので、その違いも味わってもらいたいと思っています』。

 

 

 

写真は、地元の高松味噌をアクセントに効かせた、加古川生パスタの定番メニュー2種類(高松味噌を使った海の幸のチーズクリーム」1,529円(税込)と、「高松味噌を使ったフレッシュトマトとモッツァレラチーズのポモドーロ」1,419円(税込))。
他に常時15種類ほどあるパスタも、麺を加古川パスタに変更できるようになっています。

 

 

地元加古川で生産・加工されている国産デュラム小麦を使ったパスタづくり。
すごい挑戦だと思うので、私も食べて応援したいと思っています。
ぜひ日本初の“純国産パスタ”を加古川に食べに来てください!

 

 

DATA:
◇ 株式会社八幡営農

兵庫県加古川市八幡町船町16
TEL:079-438-3950
https://yahataeinoukumiai.com/

 

◇ ル・パスタガーデン
兵庫県加古川市平岡町二俣769-3
TEL:079-435-6000
営業時間:11:00~22:00
不定休
https://lepasta-kakogawa.wixsite.com/mysite
https://www.instagram.com/lepastagarden

 

 

 

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掲載日:令和6年7月19日    グルメ

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