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森の中の古民家レストランで丹波篠山特産「山の芋」料理を堪能 濃厚なとろろは至福の味!-兵庫テロワール旅-

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私がレポートします!

稿
西村美桜テロワール研究員
女性
20代
兵庫県丹波篠山市
寺社仏閣めぐり&御朱印集め
第12代丹波篠山市観光大使を務めています。生まれも育ちも丹波篠山なのですが、県外の大学に通学するようになって、豊かな自然や歴史的な町並みが残る地元の良さを再認識しています。美味しいものもたくさんあるので、同世代の若い人達にも丹波篠山の魅力を知ってもらえるようにがんばってPRしていきたいと思います!

 


「兵庫テロワールlab.」テロワール研究員レポート
食や文化を味わい楽しみ、それらが生まれたルーツや背景を探り、受け継いできた人の想いや技術に触れる。大地の恵みを堪能する“兵庫テロワール旅”の情報を、現地で体感した「テロワール研究員」の視点でお届けします。

 

日本一粘りが強いといわれる丹波篠山特産「山の芋」
「山の芋」の卸し問屋が営む古民家レストランは連日満席で大人気!

 

丹波栗や黒大豆など数々のブランド食材で知られる丹波篠山市。
今回紹介するのは、地元では「霧芋」とも呼ばれる「丹波篠山 山の芋」。
日本一粘度が強い芋だそうで、長芋より格段に粘り気が強くて、味もとびっきり濃厚。
定番のとろろご飯は絶品なんです!

 

 

江戸時代から丹波篠山で栽培されていた記録が残る「山の芋」。
収穫期は11月頭~12月中旬で、ちょうど霧が最も濃くなる時期であることから、「霧芋」という別名が付いたのだそうです。

 

 

古屋農園・古屋成人さんに収穫の様子を見せて頂きました。

 

《古屋さん談》『山の芋は、品種でいうとツクネイモ。1つの種イモから1個しか収穫できないんです。
そして、4月に種イモを植えて収穫は11月頃と栽培期間が長く、傷がつきやすいため全て手作業。ものすごく手がかかるので年々栽培農家が減り、生産量は激減しています』。

 

 

専用の鍬を差し込み、一つずつ掘り起こしていく古屋さん。
土から次々に丸い芋が顔を出します。

 

《古屋さん談》『山の芋は丸くつるんとしていて大きいものほど値段が高いんです。でも、皮が剝きやすくて見た目が良いというだけで、形が悪くても味は同じですよ』。

 

丹波栗や黒豆などのブランド食材を生み出す丹波篠山には、栄養分豊富な粘土質の土、盆地ならではの恵まれた気候風土があります。
丹波篠山では、寒暖差によって「丹波霧」と呼ばれる濃霧が発生するのですが、この霧もまた、土に適度な湿り気とミネラルを与え、さらに土の温度を下げることで芋の粘土や甘みを増すのだとか。

 

 

《古屋さん談》『皮は黒くてゴツゴツしてますが、中は真っ白でキレイですよ。とろろで食べるのが定番ですけど、そのまま切って短冊にしたり、焼いたり揚げたり、色んな食べ方ができます。生でも火を入れても美味しい芋ですよ』。

 

「山の芋」の卸し問屋直営
里山の森中に佇む古民家レストラン

 

丹波篠山の大地の力が育んだ「山の芋」。
その美味しさが存分に堪能できるお店が『りょうり舎やまゆ』です。
丹波篠山産「山の芋」の卸し問屋として、70年以上の歴史を持つ河南勇商店が営むレストランで、連日満席の大人気店なんですよ。

 

 

『りょうり舎やまゆ』があるのは、丹波篠山の静かな森の中。
立派な茅葺き屋根の古民家を改装したレストランで、「食は地域を表現するアート」をコンセプトに、「山の芋」を中心に丹波篠山の食材を使った料理が頂けます。

 

 

《店長・松浦さん談》『丹波篠山を五感で楽しんで頂くというのがお店テーマなんです。
築400年以上の古民家を改装した店内は季節の草花で飾り、器はすべて丹波焼。
窓から前庭の小さな畑や裏山が望めるので、豊かな里山の自然を感じながら、丹波篠山で育った美味しいものをゆっくり味わって頂きたいと思っています』。

 

看板メニューは、山の芋のとろろ。
すり鉢にたっぷり入って出てくるので、麦ごはんに贅沢にかけて頂きます。

 

 

 

《店長・松浦さん談》『丹波篠山では江戸時代から山の芋が栽培されていたようです。粘土質な土壌が合ってるんでしょうね、きめが細かくて風味が濃く、粘りも強い、とても良い芋ができるんです』。

 

丹波山の芋は、すりおろした鉢を逆さにしても落ちないほど粘度が強いのが特徴。
そこで丹波篠山市では昨年、“落ちない山の芋”というPRイベントを実施。食べると縁起が良いと受験生や就活生に人気だったそうです。

 

《店長・松浦さん談》『山の芋は滋養強壮効果が高くて整腸作用もあるので、確かに受験生にぴったりなんですよ(笑)』。

 

 

私が今回頂いたのは、「平日限定とろろ膳」2,200円(税込)。※平日の昼、一日10食限定。
内容は、山の芋のチップス、季節のわっぱ、麦飯、味噌汁、とろろ汁、薬味、デザート。
わっぱの中には、丹波地鶏や旬の野菜を使ったおかずがぎっしり。私のお気に入りは、山の芋のポテトサラダ。マスタードがきいたしっとり食感の和のポテサラです。
お味噌汁は山の芋の落とし団子入りで、こちらはもっちりとした口当たり。
鉢にたっぷり入ったとろろは、優しい出汁がきいていて、麦飯の組み合わせが最高。滋味あふれる濃厚な美味しさが胃に染み渡ります。すごい量だと思っていたのに、気が付けば鉢は空に(笑)

 

 

お店の一番人気メニューは、炭火焼をメインにした「旬菜添えとろろ膳」3850円(税込)~。
丹波地鶏や和牛などを、丹波篠山市桑原の炭焼き職人の炭で焼き上げる炭火焼は絶品。
すべてのメニューに、丹波山の芋のとろろが付きます。

 


▲「丹波地鶏旬菜添えとろろ膳」3,850円(税込)

 

定番のとろろはもちろん、煮たり揚げたり蒸したり。美味しさを知り尽くした卸問屋さんのお店だけに、さまざまな料理で心ゆくまで丹波山の芋が堪能できます。
とても人気のお店なので、事前予約をお忘れなく。

 

 

 

11月上旬~12月上旬の収穫時期には、隣接するアンテナショップ『五節舎やまゆ』の店頭で丹波山の芋の販売も行われます。
丹波の黒豆や栗を使ったお菓子など、お土産にぴったりな商品も揃っています。

 

 

生産量が少ないため市外ではなかなか手に入らない「山の芋」。
丹波篠山でしか味わえない絶品とろろを、ぜひ食べに来てください。

 

DATA:
◇ りょうり舎やまゆ

兵庫県丹波篠山市網掛81
tel:079-590-1261
営業時間:11:00~15:00 (LO)
火曜定休
https://yamayu.raku-uru.jp/

 

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掲載日:令和5年11月24日       グルメ 

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