江戸時代、北前船は蝦夷地(北海道)から大阪へ、日本海の産品を運ぶため、兵庫津が重要な港でした。
兵庫県発祥の地、兵庫県神戸市兵庫区の港側に位置する“兵庫津(ひょうごのつ)”は
商人の心意気が息づき、北前船の寄港地として日本遺産に認定されています。
そんな兵庫津に、11月24日に兵庫県立兵庫津ミュージアムがグランドオープンしました!
神戸市市営地下鉄海岸線の「中央市場前」駅からすぐ!
11月24日のオープンに合わせてミュージアムの観覧料と神戸市営地下鉄海岸線一日乗車券がセットになったお得なチケットが限定販売されているので、おすすめです!兵庫津ミュージアム観覧券付き海岸線1日乗車券 | 神戸市交通局沿線NAVI (ktbsp.jp)
ミュージアムは博物館施設である「ひょうごはじまり館」と、最初の兵庫県庁舎の復元施設である「初代県庁館」の2館で構成されています。
■ひょうごはじまり館
地上4階建てで外観は、入口が一面ガラス張りになっていて、先進的な雰囲気です!
エントランスには、北前船をモチーフにしている照明が天井から15隻もぶら下がっています!
広報責任者の山本さんがご案内してくださいました!
こちらのジャンパーは、ミュージアム外観を山本さんがイラストにしたそう!!
このデザインのように、実はひょうごはじまり館は外から見ると、、船のような形になっています。
訪れた際は、是非ご覧ください!
チケット売り場前では幕末の”兵庫津”を描いた鳥観図が出迎えてくれます。
なんと、神戸事件の2時間前を忠実に再現されているそうで、こちらは備前藩兵の行列がちょうどお昼ご飯のために宿に入るところだそう!
港の方には兵庫県の初代県知事 伊藤博文が入港している様子も、、!
ぜひ現地でご覧ください。
このミュージアムのコンセプトは「ハミデル ハクブツカン」。「見て・聞いて・触れる」体験や、非日常空間を活かしたイベントなど、これまでの博物館の枠をハミダすものが盛りだくさん。
たとえば、兵庫津の歴史や兵庫県の成り立ち、県を構成する「ひょうご五国」の魅力を、プロジェクションマッピングやAR(拡張現実)やMR(複合現実)、触れる展示など、子供から大人まで飽きさせないコンテンツで学ぶことができます!
常設展示は4つのゾーンに分かれていて、時系列で進むことができます。
兵庫にゆかりのある「平清盛」や、「楠木正成」、「足利義満」など、それぞれの人物にフォーカスしたストーリーを通じて兵庫津とその近辺の歴史が学べます。
手をかざせば絵が動きだすハンズオン展示など、
大人でも魅了されるデジタル展示が特徴的です。
3つめのゾーン「港湾都市の賑(にぎわい)」では、兵庫津が栄えた江戸時代の様子がわかるようになっています。
本格的な城郭の再現図は、兵庫県の歴史資源活用専門官の山下さんが下書きをされたそう!!
こちらのゾーンは、子どもが時間を忘れて夢中になれるスペース。
摂津名所の一つといわれた「兵庫生洲(いけす)」をCG映像で再現した「いけすdeタッチ」
実際に生簀から魚を捕まえるゲームができるということで、内覧会では大変な人気だったそうで、子どもはもちろん大人も夢中に!この他にも体験できるものがたくさんありました。
最後は、神戸港開港後の兵庫を紹介する4つ目のゾーン!
いよいよ近代の兵庫県のストーリーが展開されています。
兵庫県の成り立ちなどが、よくわかるゾーンとなっています。「ひょうご今昔」のエリアでは、兵庫県内を撮影した古写真と合成で記念撮影できました。
常設展示の隣には、「ひょうご五国」の名所や特産品などの魅力がぎゅっとつまった『ひょうご発見広場』。各地の名産品を触ったり、見たりできます。
ここに来れば、一日で兵庫県のことを学べる!?
『淡路国』は、淡路島たまねぎが可愛い。。
もう一つの見どころである、ひょうごダイナミックシアターは、ミュージカル仕立てのドラマなどを上映。兵庫県の成り立ちがわかるようになっています。
ドラマは20分ほどですが、シーンが切り替わるごとに曲調も変わり、雰囲気がガラッと変わります。実際、これを見にもう一度行きたいなと思うほど、癖になるシアターでした。
2階は、企画展示室とライブラリースペースになっていて、展望テラスもあり、外に出るとこんな景色も!
(3階の研修室は、貸し室になっているので講演会や会議などに利用することもできます)
また、現在は開館記念展『ドキュメント1868―ひょうごはじまりの時―』が開催されています。
1868年の出来事にちなんだ資料や、当時の実物が展示されています。
さぁ、次は「初代県庁館」へ!
入口には『兵庫縣廰』の看板が。
入口では、先ほどのひょうごはじまり館の半券を見せると、もう片方がもらえて、
まるで日明貿易の勘合符のようなチケットに!
初代県庁館は、入って右側が当時の県庁業務を行っていた知事の部屋などが再現されています。
<初代県庁館の特徴>
〇本県成立時に兵庫津に設置された初代県庁舎を絵図に基づき復元
〇知事執務室や庭園、仮牢、お白州など当時の歴史空間をリアルに体験
〇最先端のバーチャルツアーで、初代県庁舎で繰り広げられた幕末維新のドラマを再現
〇AR技術による写真撮影など“映えるスポット”が豊富
バーチャルVISITは、MR(複合現実)で当時の時代にタイムスリップしたような体験ができます!
1868年、兵庫県がはじまった年を訪れて、幕府最後の兵庫奉行・柴田剛中、兵庫津の豪商・北風正造、そしてこの県庁の主役、初代兵庫県知事伊藤俊介(博文)たちと出会うバーチャルツアーです。復元された初代県庁の歴史的な空間の中で、幕末維新のドラマが繰り広げられます。
知事室を再現した部屋からは、「蓬莱式日本庭園」が広がり、四季折々の植物を楽しむことができます。
初代県庁館で絶対行っていただきたいのがこちら。
◆取次役所
この建物は勤番所時代、兵庫津に住んだ下級役人(地付同心)の官舎でしたが、兵庫津各町のリーダーだった名主などのうち一人がここに日勤して、兵庫津・近在の取締りや訴訟の取次を行う取次役所となりました。
今回グランドオープンに伴い、兵庫津ミュージアムカフェにリニューアル。
運営するのは、1923年、大正浪漫が花開いたハイカラな港町「神戸」で珈琲・紅茶専門の卸問屋として創業し神戸で最初のロースターでもあるエキストラ珈琲(来年創業100周年)。ここ兵庫津ミュージアムでしか味わえない限定メニューは、抹茶のように点てるラテが魅力の「珈琲膳」と「紅茶膳」。
当時の役人の長屋を復元した趣のある空間でラテをいただけば、特別な時間が過ごせます。
神戸のパン屋さんの特製もちもちパンと、これも神戸特産二郎いちごジャムとのセット(珈琲膳か紅茶膳)を是非お試し下さい!パワフルで元気な店長と、最高のコーヒーを提供するベテランスタッフがお待ちしております。
エキストラ珈琲株式会社についてはこちらhttp://www.extra-coffee.com/
初代県庁は、簡易な裁判を行う能力を有していたそうで、捕らえられた人の拘置所もありました。逃げ出す人はいなかったのかと思いましたが、目の前に「見張り番小屋」が!
もちろん、裁判をする「吟味場(お白洲)」も再現されていますよ!
各箇所には、QRコードで読み取ると部屋の説明が見られる案内版もあります!
兵庫津ミュージアムで学んだあとは、そんな歴史が息づく街を歩いてみるのがおすすめ!兵庫津ミュージアムでは、毎週末(土・日)の13:00-15:00に無料の『兵庫津まち歩きツアー』を実施しています!
ミュージアム周辺には、千年を超える歴史を今へ伝える史跡が街の中に点在しています。ナビゲーターと共にその史跡をめぐり、この地に根付く歴史を体感してみませんか?
詳細・申込みはこちらから→ https://hyogo-no-tsu.jp/machiaruki/
■DATA
・兵庫県立兵庫津ミュージアム
〒652-0844 神戸市兵庫区中之島2丁目2-1
Tel: 078-651-1868 Fax 078-651-1869
開館時間
【4月〜9月までの期間】9:00~18:00 ※入館は17:30まで
【10月〜翌年3月までの期間】9:00~17:00 ※入館は16:30まで
休館日 毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は翌平日)
年末年始(12月31日、1月1日)
料金
観覧料:大人300(200)円/大学生200(150)円/高校生以下無料
【注意】特別展会期中は料金が変動します
(例)開館記念展(R4.11/24~R5.1/15)の場合
観覧料:大人600(450)円/大学生450(350)円/高校生以下無料
※常設展示及び初代県庁館観覧料が含まれます
※( )は20名以上の団体料金
※障害者手帳またはミライロIDの提示で本人は75%減免、介助者1名まで無料
※70歳以上の方は大人料金の半額
・エキストラ珈琲
〒652-0806神戸市兵庫区西柳原町2-1