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新酒の季節♪試飲もできる酒蔵見学 篠山城下町の老舗酒造へ -兵庫テロワール旅-

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私がレポートします!

稿
西村美桜テロワール研究員
女性
20代
兵庫県丹波篠山市
寺社仏閣めぐり&御朱印集め
第12代丹波篠山市観光大使を務めています。生まれも育ちも丹波篠山なのですが、県外の大学に通学するようになって、豊かな自然や歴史的な町並みが残る地元の良さを再認識しています。美味しいものもたくさんあるので、同世代の若い人達にも丹波篠山の魅力を知ってもらえるようにがんばってPRしていきたいと思います!

 


「兵庫テロワールlab.」テロワール研究員レポート
食や文化を味わい楽しみ、それらが生まれたルーツや背景を探り、受け継いできた人の想いや技術に触れる。大地の恵みを堪能する“兵庫テロワール旅”の情報を、現地で体感した「テロワール研究員」の視点でお届けします。

 

丹波杜氏の歴史や昔ながらの酒造りについて学んだ後、無料で試飲もできます!
城下町散策の大人気スポット『鳳鳴酒造 ほろ酔い城下蔵』

 

 

丹波篠山で大人気の観光スポットをご紹介します!
清酒「鳳鳴」の醸造元である「鳳鳴酒造」の酒蔵見学施設「ほろ酔い城下蔵」です。
ガイドさんの案内で「丹波杜氏」の伝統や昔ながらの酒造り製法を見学した後、試飲もできるんです!

 

 

『ほろ酔い城下蔵』は篠山城近くの中央商店街の一角にあります。
玄関口は、築220年以上を数える江戸時代の建物。寛政九年(1797年)創業の「鳳鳴酒造」の蔵元・西尾家のお屋敷の一部を改築し、店舗として使用されています。
玄関口入って右手奥の「酒造見学口」を進んでいくと、本社蔵に繋がっています。

 

 

鳳鳴酒造の井貝範子さんの案内で見学スタート。
※案内希望の場合は事前予約が必要です。(案内無しの場合は自由に見学できます。)
実際に使われていた古い道具が並ぶ洗米場、釜場、麴室などをめぐり、酒造りの工程と共に、丹波杜氏の歴史などを教えてもらいます。

 

 

《井貝さん談》『丹波篠山は、日本三大杜氏の一つである「丹波杜氏」で知られる地域なんです。
昔、冬の農閑期になると、丹波篠山の多くの農家が生活の糧を得るために出稼ぎをしていました。そして江戸時代に、出稼ぎ先として主流になったのが灘や伊丹の蔵元。当時の酒造りは、長時間の重労働で賃金も安かったそうですが、過酷な環境に慣れていた丹波篠山の農家の人達は真面目で勤勉だったことから重宝され、大勢の杜氏が誕生したんです』。

 

「杜氏」とは、お酒を造る人(蔵人)をまとめる酒造りの最高責任者のこと。
「丹波杜氏」とは、丹波篠山市周辺が出身の杜氏集団のことで、岩手の南部杜氏、新潟の越後杜氏」と並び、「日本三大杜氏」の一つに数えられるほど、酒造りの歴史に大きな影響を与えた存在だったそうです。

 

 

 

《井貝さん談》『どんどん酒造技術を向上させ、丹波杜氏の活躍によって、灘は日本有数の酒どころになりました。300年以上に渡って灘の酒造りを支え、たくさんの銘酒を生み出してきたのは丹波杜氏なんです』。

 

丹波篠山の民謡「デカンショ節」の中でも、「灘のお酒はどなたがつくる おらが自慢の丹波杜氏♪」という一節が唄われています。

 

 

 

そしてなんと、鳳鳴酒造では、この民謡「デカンショ節」を聴かせて育てたお酒があるのだそうです!

 

《井貝さん談》『仕込みタンクに特殊なスピーカーが取り付けて、音楽を振動に変換し、音の振動を与えながら醸造してるんです。振動でお酒の分子が細かくなって、味がまろやかになるんですよ。
現在『夢の扉』というシリーズ名で、「デカンショ節」、ベートーベン、モーツァルトと、3種類の「音楽振動酒」を製造しています』。

 

 

実は見学用の蔵の中にも音楽が流れていて、こちらは『丹波流酒造り唄』というのだそう。

 

《井貝さん談》『丹波杜氏が、酒造りの際に唄った歌なんです。時計のない時代に、作業時間を計るのが目的だったので、それぞれの蔵に工程に合わせた色んな唄があったようです。皆で一緒に唄うことで一致団結するといった意味合いも強かったんだと思います』。

 

 

「丹波流酒造り唄」は機械化が進んだことで唄われなくなったそうですが、近年、「丹波流酒造り唄保存会」が結成され、年に数回コンサートも開催。
毎年3月に行われる鳳鳴酒造の「新酒まつり」でも、「丹波流酒造り唄」の生歌が披露されるそうですよ。

 

 

 

見学後はお楽しみの試飲です♪
代表銘柄の清酒『鳳鳴』をはじめ、季節に合わせた数種類のお酒が無料で試飲できます。鳳鳴酒造のお酒は「昔ながらのどっしりと重みがあって、コクの深い酒」が特徴なのだそう。
一方で、丹波黒大豆や丹波栗といった丹波篠山ならではの珍しい和のリキュールも数多く揃っています。和のリキュールは、今年の成人式で日本酒デビューしたばかりの私でも飲みやすい♪
しっかり飲み比べをしたい人には、有料の試飲も用意されています。

 

 

 

気に入ったお酒はもちろん購入できます。
井貝さんの冬のおすすめは、「新酒しぼりたて純米酒」1,820円(税込)と、「新酒にごり酒」1,050円(税込)、各720ml。※4月頃までの限定販売。

 

《井貝さん談》『どちらも12月に出来上がったばかり。フレッシュ感あふれる新酒は今の時期だけのお楽しみなので、ぜひ味わってみてください』。

 

 

DATA:
◇ 鳳鳴酒造 ほろ酔い城下蔵

兵庫県丹波篠山呉服町46
TEL:079-552-6338
営業時間:9:30~17:00(見学の最終受付は16:00)
※蔵見学の案内を希望する場合は、事前予約が必要
火曜定休
https://houmei.com/

 

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掲載日:令和5年12月15日       グルメ 

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