赤穂御崎の夕日を感じる雲火焼
赤穂雲火焼をご存じですか?
兵庫には有名なやきものが多数ありますが、赤穂市にある雲火焼は、幻のやきもの。
江戸時代後期から明治時代初期にかけて、赤穂の文化人、大嶋黄谷が生み出した独特の焼きものです。伝承されず、陶土不明、焼成方法不明の幻のやきものとされていましたが、昭和57年に復元に成功、兵庫県の伝統的工芸品に指定されています。
雲火焼は、まるで夕日を映し出したかのような趣。
赤穂御崎は「日本の夕日百選」にもなっており、自然のつくるグラデーションにインスピレーションを受けながら雲火焼きが発展したのかな、なんて感じました。
桃井ミュージアムの長棟支配人によると、雲火焼は釉薬を使用せず、土と窯の炎と煙だけで織りなす風合いと文様だそう。
オリジナル葉皿づくりに挑戦
桃井ミュージアムでは、雲火焼の作品を鑑賞するだけでなく、実際に購入もでき、また雲火焼の陶芸体験ができます。
こちらでは、世界に一つしかない自分だけの葉皿を作ることが出来ます。
きめの細かい粘土を薄く楕円に広げていきます。
不器用な私でもゆっくり丁寧に指導してもらえました(時には手助けも!)。
焼き上がった時にひび割れないように、端が薄くなり過ぎないようになどの注意点を教えてもらいながら制作。
葉の葉脈を書き込んでひとまず完成です!
楕円の葉皿にするつもりが難しく、ほぼ円形の葉皿に。これもいい思い出。
制作時間は約40分。1か月~2カ月後には焼き上げた完成品が届きます。
お菓子等を葉皿に乗せるとより一層美味しく感じそう。
ミュージアムでは、お抹茶をいただくこともできます。お抹茶はもちろん雲火焼の茶碗。雲火焼の口当たりが良いからなのか、とてもまろやかに感じます。
いただいた上用饅頭は雲火焼のイメージでつくられたもの。ここでしか味わえない特注品だそうです。上品なこしあんが入っていて美味。
雲火焼に抹茶の緑が良く映えます。
【関連情報】雲火焼体験陶芸と赤穂緞通の鑑賞と工房見学
赤穂緞通の各作家作品が一堂に
ミュージアムの2階には、赤穂で活躍する作家の赤穂緞通を間近で見ることができます。
伝統的な柄や現代的な柄まで丹念に手織りでつくられた至高の品々が展示・販売されています。
一枚織り上げるのに半年もの時間がかかるというのも納得。
館内にさりげなく飾られる赤穂緞通が素敵。
2階ののぞき窓から見える瀬戸内海。
天気の良い日は小豆島まで見ることが出来ます。
庭園には、水琴窟が涼やかな音色で癒してくれます。園内には19個もの水琴窟があるそう。水琴窟ごとに響き方に違いがあり面白い。
庭から眺める瀬戸内海、爽快です。
あいにくの梅雨空でしたが、次回は夏の青空の下過ごしたい、そんな赤穂雲火焼体験と桃井ミュージアム訪問でした。
多彩な音色の水琴窟
庭園にはブランコや足湯水琴窟などもあって子どもも大人も楽しめます。
ミュージアムにはかわいいトゥクトゥクが!
電動3人乗りのトゥクトゥクはセルフツアーもOK!!
周辺散策に利用してみては。
ミュージアムの密かな人気商品が「雲火焼ガチャ」。1回500円で、必ずそれ以上の雲火焼が入っているとのこと。
黒カプセルが出たら・・なんと高額雲火焼と交換できます。
私はペンダントと割引券が当たりました!
■DATA
桃井ミュージアム
兵庫県赤穂市御崎634
TEL: 0791-56-9933
開館時間 午前9時から午後4時
休館日 火曜日
※雲火焼の陶芸体験は7日前までに要予約(2名以上から受付)http://momoi-museum.com/
◇ 神戸・姫路デジタルパス(※発売期間:2023年9月30日まで)
◇ JRひょうご乗り放題パス(※発売期間:2023年9月23日まで)