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一般的な鱧の数倍の大きさ!脂のりのりで極上 淡路島の天然鱧 -兵庫テロワール旅-

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私がレポートします!

稿
K.Oテロワール研究員
女性
40代
兵庫県洲本市
サッカー観戦、料理
淡路島で観光関係の仕事をしています。5年ほど前に移住してきたのですが、海がすぐそばにあって、自然豊かな淡路島はステキな場所です。美味しい食べ物もたくさんあって、中でも私が大好きなのが魚介類。春は鰆、夏は鱧、冬はふぐと、一年中美味しい魚が食べられます。

 


「兵庫テロワールlab.」テロワール研究員レポート
食や文化を味わい楽しみ、それらが生まれたルーツや背景を探り、受け継いできた人の想いや技術に触れる。大地の恵みを堪能する“兵庫テロワール旅”の情報を、現地で体感した「テロワール研究員」の視点でお届けします。

 

「べっぴん鱧」の別名も持つ淡路島の天然鱧は、1kg以上の大ぶりで脂ものりのり
「鱧すき鍋」を筆頭に、産地ならではの刺身や炙りなど、多彩な鱧料理が勢ぞろい!

 

鱧(ハモ)が、美味しい季節がやって来ました!
淡路島の天然鱧は全国的にも有名で、「べっぴん鱧」などと呼ばれ、京都の高級料亭がこぞって仕入れる極上品なんですよ。
鱧料理と言えば、ハモ落としや天ぷらなどが思い浮かびますが、淡路島の定番は「鱧すき鍋」。
暑い夏になぜ鍋と思われるかも知れませんが、これが本当に美味しいんです!

 

 

 

まずは淡路島の鱧について、老舗水産卸会社「新島水産」の社長・新島芳実さんに教えて頂きました。

 

《新島さん談》『淡路島で獲れる鱧が、昔から関西の一流料亭でも評価されているのは、まず漁場である海域の特性にあります。
漁場海域は、鱧の住処となる海底が非常に細かい粒子の砂地になっているので、腹の皮が擦れず薄くて柔らかいんです。あと、潮流の影響で程よく身が引き締まり、甲殻類などの餌が豊富なエリアでもあるので、身質もすごく良い』。

 

 

 

淡路島でハモ漁が行われるのは、例年5月~10月頃。
キズが少なく金色のキレイな魚体をしていることから「べっぴん鱧」や「黄金(こがね)鱧」と呼ばれています。

 

 

《新島さん談》『鱧は年中獲れるけれど、一番美味しい時期が初夏から秋にかけて。
夏は子持ちの鱧が食べられるんです。初夏から夏の鱧は産卵前で身質はふっくら柔らかですが、あっさりした味わい。そして産卵後となる晩夏から秋口は食欲が増すので、さらに脂が乗って旨味が増します』。

 

鱧ってすごく細長い魚のイメージでしたが、新島水産の水槽で泳いでいるのはとっても大きい!

 

 

《新島さん談》『一般的な鱧は200g~400gで、料亭などで使われるものでも500g~700g程度ですが、淡路島の鱧は1kg以上のものが多いんです。
湯引きとかで食べるなら、小ぶりのものがあっさりと皮が柔らかくて良いんですが、身の旨味でいうと、本当に美味しいのは脂が乗った1kg以上のもの。
島内では2kg以上のサイズのものもたくさん流通しています』。

 

 

鱧は身にびっしり小骨があるため、1mmほどの間隔に包丁を入れる「骨切り」が欠かせませんが、これだけ太くて大きいと作業も大変そうです。

 

《新島さん談》『大きくなるほど、皮も厚くなるし身も分厚くなるので、扱うのは難しい。まぁでも毎日すごい数を扱うので慣れます(笑)
淡路島産の鱧の評価が高いのは、そもそもの鱧の質が高いことに加えて、島内に鱧を扱える業者や料理人が多くて目利きも厳しいことが理由でしょうね』。

 

 

 

そんな淡路島の鱧は、太閤秀吉が大阪に開いた魚市場「ざこば」に積み出されていたという記録が残っています。そして、江戸時代に大阪や京都の町が栄え始めると、料亭などで重宝される高級魚となったそうです。

 

《新島さん談》『鱧は生命力がすごく強いので、夏場でも淡路島から大阪や京都まで活きたまま届いた。保冷手段も交通手段もない時代ですから、貴重ですよね』。

 

 

鱧は滋養強壮に効くスタミナ食
しゃぶしゃぶ風に頂く「鱧すき鍋」

 

生命力の強い鱧は昔から、食べると元気になる滋養食の代表。
栄養成分を見ると、健康と美容に良いビタミンAが豊富なことに加え、皮の部分のゼラチン質には“若返りの栄養素”とも言われるコンドロイチン、さらにコラーゲンもたっぷり。
そんな鱧を余すところなく食べつくせるのが、「鱧すき鍋」です。
元は、夜通し続く漁の際のスタミナ食として、漁師たちが食べていた漁師飯なのだとか。

 

 

 

《新島さん談》『淡路島では、鱧料理といえば「鱧すき鍋」。鱧の骨などで取った出汁を使い、鱧と淡路島たまねぎを一緒に煮るのが特徴で、子も肝も入れて、鱧を丸ごと食べます』。

 

 

鱧は火を通し過ぎると身が硬くなるので、しゃぶしゃぶの感じで食べるんです。
私は淡路島に来て初めて「鱧すき鍋」を食べたんですが、身が厚くてぷりっぷりで、上品な甘みが最高です。鱧の旨味にたまねぎの甘みが加わった出汁もすごく美味しくて、〆はそうめんが定番なんですが、これがまた絶品。
〆に、鱧の子を卵とじにしてご飯にかけて食べるのも人気だそう。
鱧すき鍋を食べた翌日は、肌がしっとりツヤツヤしてます(笑)

 

 

 

新島水産の海鮮料理店では、「鱧すき鍋」がメインの「鱧コース」が5月中旬~11月中旬頃まで頂けます。※2名以上で要予約

 

 

 

人気は「鱧コース」8,500円(税込)で、「鱧すき鍋」に加えて、鱧の湯引き、産地ならではの鱧の刺身、鱧炙りと、まさに鱧のフルコースです。

 

 

《新島さん談》『鱧は、身、皮、骨、子、肝と、ほとんど全部食べられるので、色んな調理法で丸ごと味わってもらいたいですね』。

 

島内では、「鱧すき鍋」をはじめとした鱧料理が食べられる店がたくさんあります。
淡路島観光協会のサイトに店舗リストが載っています:
https://www.awajishima-kanko.jp/awaji/hamo/

 

イタリアンからバーガーまで淡路島の鱧メニューはとっても多彩!

 

 

島内では、王道の和食以外でも、鱧を使ったメニューが多彩に揃っています。
洲本市にあるイタリア料理店『L’ISOLETTA(リゾレッタ)』では、夏になると「鱧のペペロンチーノ」をはじめ、さまざまな鱧料理が登場します。

 

 

食材はすべて淡路島産という“淡路流イタリアン”が頂けるこちらのお店は、島内屈指の人気店で、『ミシュラン兵庫2016』にも掲載されています。
ランチは2,750円~、ディナーコースは6,600円(2名以上で要予約)~。※すべて税込

 

 

『あわじ島バーガー 淡路島オニオンキッチン』の「鱧カツバーガー」もおすすめ。
肉厚の「べっぴん鱧」を贅沢にもフライにしてサンドし、カリカリ梅とごま油の入った特製梅マヨソース、鰹節と大葉の風味であっさりと食べられます。
人気観光スポットの「うずの丘 大鳴門橋記念館」内にある、うずの丘店の7月~9月頃の季節限定メニューで、1個880円(税込)。

 

 

極上の淡路島の鱧を食べて、元気をチャージしてください!

 

DATA:
◇ 新島水産 本店

兵庫県洲本市由良町由良2581番
Tel:0799-27-1786
営業時間:11:00~15:00(LO)
※要予約。昼は11:00と13:00の2交代制
定休日:火曜・水曜 
※不定休もあるため営業日はホームページで要確認
※淡路市に「新島水産 東浦店」もあり。
https://www.awajisima.jp/

 

◇ L’ISOLETTA(リゾレッタ)
兵庫県洲本市山手1丁目882-6
Tel:0799-25-5260
営業時間:12時~15時、18時~21時(LO)
※月曜と木曜のディナータイムは2日前までの予約制(お任せコースのみ)
定休日:火曜・水曜
https://lisoletta.jp/

 

◇ あわじ島バーガー 淡路島オニオンキッチン うずの丘店
兵庫県南あわじ市福良丙936-3(うずの丘 大鳴門橋記念館内)
Tel:0799-52-2888
営業時間:9:00~16:00(LO)
定休日:火曜(祝日、繁忙期は状況により臨時営業)
※12/31、1/1は休み。その他、繁忙期の休館日はHPで要確認
https://eki.uzunokuni.com/etc/hamburger.html

 

◇ 淡路島観光協会「淡路島の鱧」
https://www.awajishima-kanko.jp/awaji/hamo/

 

※記事中の価格はすべて税込みです。

 

 【兵庫テロワール旅 関連情報】

兵庫ならではのテロワールを体験できる“おすすめツアー”をご紹介

大迫力!スーパーうずしお見学! 更に12日間限定でDC特別企画サンセットクルージングを設定! ~船上生演奏付き・優雅でロマンチックなひとときを~ 

 

 

世界遺産を目指している類まれな自然美『鳴門海峡の渦潮』。約6時間毎に起こる潮の干満と鳴門海峡の早い潮流、そして海底の地形によって生じる自然現象で、うずの大きさは直径30mに達することもあり世界最大級と言われています。
なかでも渦が大きくなる大潮と大渦の日に兵庫デスティネーションキャンペーン特別企画サンセットクルージングを実施し、雄大な大渦とロマンチックなサンセットに包まれる中で、優雅な生演奏が奏でられ、日常から切り放された特別な空間で、特別な体験をしていただくことができます。
船は2021年に新造船され、最新設備と快適性を追求した帆船タイプの大型遊覧船「新咸臨丸」を使用します。新咸臨丸の定員は500人ですが本プランでは皆様に優雅に非日常体験をしていただくために乗船定員を120名に限定いたしますので、ゆったりとした船旅を楽しんでいただきます。

 

詳しくはこちら:https://www.hyogo-tourism.jp/terroir/experience/83/

 

掲載日:令和5年6月16日       グルメ 

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