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贅なる冬の美味 淡路島3年とらふぐ -兵庫テロワール旅-

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私がレポートします!

稿
awaiテロワール研究員
女性
30代
兵庫県洲本市
子供のサッカー観戦
淡路島観光協会の職員として広報等の担当をしています。観光地としてどんどん進展していく淡路島に追いていかれないよう日々勉強です!新しいモノ・ずっとあるモノ、どちらも、淡路島育ちの私だからこそお伝えできるよう、これからも島の魅力を発信していきたいです。

 


「兵庫テロワールlab.」テロワール研究員レポート
食や文化を味わい楽しみ、それらが生まれたルーツや背景を探り、受け継いできた人の想いや技術に触れる。大地の恵みを堪能する“兵庫テロワール旅”の情報を、現地で体感した「テロワール研究員」の視点でお届けします。

 

天然とらふぐを凌ぐ美味しさ!と年々人気が上昇
国産の稚魚のみを使い、鳴門海峡で3年かけてじっくり育てる「淡路3年とらふぐ」

 

「淡路島3年とらふぐ」をご存知でしょうか?
養殖モノながら、天然モノを凌ぐ美味しさの虜になる人が後を絶たず、「淡路島3年とらふぐ」を目的に、冬の淡路島を訪れる人が増え続けています。その人気ぶりは、昨冬の出荷分がシーズン終了よりかなり早く予約で完売となったほど。
そんな「淡路島3年とらふぐ」の名付け親、南あわじ市の福良漁協組合長・前田若男さんにお話を伺いました。

 

 

《前田さん談》『淡路島南部の福良湾で、国産の稚魚のみを使い、3年かけてじっくり育てているのが「淡路島3年とらふぐ」です。養殖のふぐは2年で出荷するのが一般的ですが、1年長く育てます。そのため、2年物のほとんどが1kg以下なのに対し、「淡路島3年とらふぐ」は1.2~1.8kgとかなり大きいんです』。

 

 

 

確かに1年物、2年物、3年物と並べてみると、大きさの差は歴然。
1.2kgを超えると、養殖魚特有の黒い筋が消えるそうで、その理由はまだ解明されていないものの、食味は格段に上がり、天然とらふぐを凌ぐ食感と旨味になるそうです。

 

《前田さん談》『大きいと大味になるんじゃないかと聞かれることがありますが、「淡路島3年とらふぐ」はものすごく身が締まっていて、歯ごたえも旨味も天然ものに負けません。
その理由は大きく2つあって、
一つは、渦潮で知られる鳴門海峡の激流の中で育つため、運動量が多く鍛えられているから。
もう一つは、太平洋と瀬戸内海の狭間にある福良湾沖は、ミネラル豊富な漁場で、さらに全国の養殖場で最も水温が低い。だから丸々と太っていますが、しっかり身がひきしまっているんです』。

 

 

生け簀が並ぶのは、港から船で10分ほど沖合にある福良湾の入口で、日本で最も海流が早いエリア。そこで過保護なほどに大切に育てられているのです。

 

 

《前田さん談》『例えば、餌の種類はもちろんですが、量も毎日水温や動きを見て調節します。丸々とした見た目ですが、水温が高い夏場は腹八分目を心掛け、動きが鈍くなる冬場はさらに餌の量を減らしてメタボになるのを防ぐんです。
ふぐは繊細で養殖が難しく、病気にならないように、ネットなどでケガをしないように、のびのび健康に育てるには、とても神経を使うんです。
そのため出荷を1年遅らせるというのは大きなリスクがあって、稚魚から育て、3年後に無事出荷できるのは半分程度なんですよ』。

 

 

福良湾でのふぐ養殖は昭和から行われていましたが、3年物の養殖に取り組み始めたのは27年前。何度も失敗を繰り返し、ついに2004年、「淡路島3年とらふぐ」という名前で出荷が開始されました。
現在は、福良漁協組合所属の5軒が養殖に取り組み、昨季は約10万匹を出荷。
その美味しさは評判を呼び、今では淡路島を代表するブランド食材になっています。

 

 

《前田さん談》『ここ数年で知名度がかなり上がったように思います。出荷シーズンは10月~3月なんですが、昨シーズンは年末迄で3月までの出荷分すべてが完売しました。リピーターも多いようで、嬉しい限りです』。

 

 

現在、島内の100以上の宿や飲食店で、「淡路島3年とらふぐ」を使った料理が提供されています。

 

◇ 淡路島観光ガイド/淡路島3年とらふぐ
https://www.awajishima-kanko.jp/awaji/torafugu/

 

 

必食は、ふぐ刺し「てっさ」です。「淡路島3年とらふぐ」ならではの肉厚感や歯ごたえと、噛むほどに口いっぱいに広がる上品な旨味が身が、ストレートに堪能できます。
私が一番好きなのは、12月~2月頃限定で登場する「白子」。ふぐが大きいから、白子も驚くほどビックなんです! 表面を軽く焼いて食べるのが定番で、口の中でふわっととろけます。これぞまさしく口福という感動の美味しさ。

 

 

 

もちろん、ぷりっとした身がたっぷり味わえる「てっちり(ふぐ鍋)」は、〆の雑炊まで最高。ほかにも、サクサクホクホクの「ふぐのから揚げ」や、コリコリ食感がクセになる「てっぴ(皮)」など、どれもこれも美味しい!
日帰りプランでフルコースを提供している宿や飲食店がたくさんあるので、せっかくなら、とびっきり新鮮な産地ならではの美味しさをフルコースで味わってみて欲しいです。

 

 

事前予約が必要なお店がほとんどですが、南あわじ市の「うずの丘 大鳴門橋記念館」内にある「絶景レストラン うずの丘」では、予約なしでも食べることができます。入口では「淡路島3年とらふぐ」がお出迎え。
鳴門海峡を見下ろす絶景と、淡路島産の食材にこだわった料理が自慢のお店です。

 

 

「淡路島3年とらふぐ」のセットメニューは6,600円~。
こちらのふぐ鍋は、出汁に白子を溶かし込むので、とってもクリーミーで濃厚な旨味。ポン酢ジュレをつけて頂きます。
写真は、てっさも付いた「淡路島3年とらふぐ 白子出汁の美福鍋コース」7,920円(税込)。
ふぐのから揚げやふぐの炙り握り鮨、生うにの雑炊もセットになった13,200円(税込)のコースもあります。

 


▲ 淡路島3年とらふぐ 白子出汁の美福鍋コース 7,920円(税込)

 

「淡路島3年とらふぐ」の生産会社では、直販を行っているところもあります。前田さんが経営する「若男水産」は5年前に直売所をオープン。

 

 

店頭に並ぶものはすぐ売れてしまうため、事前に予約するのがスムーズ。今年新しく建設された新加工場のすぐ隣にあるので、オーダーから数十分で受け取れますよ。
販売期間は11月~3月末までの予定ですが、シーズン中の出荷分に限りがあるため、事前に問い合わせてからの来店がおすすめです。

 

 

冬しか味わえない淡路島のご馳走、「淡路島3年とらふぐ」。
シーズンが始まったばかりですが、売り切れてしまう前に、早めに来島して味わってください!

 

DATA:
◇ 絶景レストラン うずの丘

兵庫県南あわじ市福良丙936-3(うずの丘 大鳴門橋記念館内)
Tel:0799-52-2888
営業時間:10:00~15:30(LO15:00)
定休日:火曜(12/31・1/1は休み)※その他、繁忙期の休館日はHPで要確認
https://kinen.uzunokuni.com/

 

◇ 若男水産 直売所
兵庫県南あわじ市福良甲21-31 
TEL:0799-52-3561
営業時間:9:00~16:00
定休日:不定休
https://3nen-torafugu.com/

 

◇ 淡路島観光ガイド/淡路3年とらふぐ
https://www.awajishima-kanko.jp/awaji/torafugu/
お問い合わせ先:淡路島観光協会南あわじ観光案内所
兵庫県南あわじ市福良甲1528-4道の駅福良内
TEL:0799-52-2336
営業時間:9:00~17:00
定休日:火曜

 

※記事中の価格はすべて税込みです。

 

【兵庫テロワール旅 関連情報】

兵庫ならではのテロワールを体験できる“おすすめツアー”をご紹介

大迫力!スーパーうずしお見学! 更に12日間限定でDC特別企画サンセットクルージングを設定! ~船上生演奏付き・優雅でロマンチックなひとときを~ 

 

 

世界遺産を目指している類まれな自然美『鳴門海峡の渦潮』。約6時間毎に起こる潮の干満と鳴門海峡の早い潮流、そして海底の地形によって生じる自然現象で、うずの大きさは直径30mに達することもあり世界最大級と言われています。
なかでも渦が大きくなる大潮と大渦の日に兵庫デスティネーションキャンペーン特別企画サンセットクルージングを実施し、雄大な大渦とロマンチックなサンセットに包まれる中で、優雅な生演奏が奏でられ、日常から切り放された特別な空間で、特別な体験をしていただくことができます。
船は2021年に新造船され、最新設備と快適性を追求した帆船タイプの大型遊覧船「新咸臨丸」を使用します。新咸臨丸の定員は500人ですが本プランでは皆様に優雅に非日常体験をしていただくために乗船定員を120名に限定いたしますので、ゆったりとした船旅を楽しんでいただきます。

 

詳しくはこちら:https://www.hyogo-tourism.jp/terroir/experience/83/

 

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掲載日:令和4年11月22日    体験 グルメ 

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