兵庫県北播磨地方の伝統産業『播州織』。
その中心地西脇で、革新的な播州織の作品をつくるtamaki niime Shop & Labに行ってきました!
さて皆さん、「播州織」はご存知ですか?
播州織とは、糸を先に染めてから柄を織る「先染織物」という手法が特徴の織物で、兵庫県の中央から少し東側にある西脇市を代表する地場産業として、江戸時代中期(1792年)から200年以上もの間、日本はもちろん世界に名を馳せてきました。
(西脇市 播州織工房館 HYOGO!ナビより)
現在も播州織は国内の先染織物の70%以上のシェアを占めており、その独特の製法によって自然な風合いや豊かな色彩、そして素晴らしい肌触りの生地をつくり出しています。
そのため、そのまま播州織として販売されるというよりは、世界の著名なブランドなどの製品となることが多く、アパレル関係者には世界中で知名度がある織物です。
そんな素敵な織物が兵庫県にあったなんて!!!
知っていたという方も、名前は聞いたことあるという方も、とにかくtamaki niimeを知ってしまったら、、欲しくなるに違いない!!とにかくtamaki niimeは、研究心、アート、人の魅力がすごいです! 正直、今回たくさんの魅力を知ってしまって、何から話せば良いかわかりません!
ブランド名は創業者の玉木新雌(たまきにいめ)さん。人並み外れた研究心と、常識にとらわれない発想で、播州織のポテンシャルを引き出し、その可能性を常に最大限に成長させてきたデザイナーであり、tamaki niimeの創業者です。
玉木さんは福井県勝山市で生まれ育ち、ご両親が洋服屋さんを営んでいたことから、幼い頃から、生地の仕入れについて行くこともあったそう。環境はもちろんですが、着心地やパターンなど、気が付けば服を研究し、なんと中学生の頃には自分で服を作り始めたというから驚きです。
玉木さんの紹介は何日もかかりそうなので、続きはショップへ訪れてみてからのお楽しみということで、早速行ってみましょう!
場所は、播州織の中心地、兵庫県西脇市。
兵庫県の中央やや東に位置し、古くから、染色に不可欠な水資源に大変恵まれた土地であったことから、また地理的に日本の中心として、お子様にぴったりの学習複合施設「日本へそ公園」や、世界に誇る極上の和牛「黒田庄和牛」が育てられていて、自然に恵まれた素晴らしい場所です。
(日本へそ公園 HYOGO!ナビより )
神戸方面からだと、車で1時間くらいでしょうか。
川の流れや山や田んぼの緑が美しい田舎町をドライブすると、2階建てのシルバーのコンテナのような建物が。
こちらがtamaki niime Shopの入り口です。大自然に突然現れるUFOのような先進的な雰囲気に、ショップに入る前に、もうすでにワクワクしていましたよ!
中に足を踏み入れると、なんとなんとカラフルな!!!!!
目に入る全てのものが美しい!こんなに色が鮮やかな空間、来たことない!!
播州織を使ったイッテンモノのショールやウェアといった作品が揃うShop & Labの他、国内150店、海外35店で並んでいます。
しかも糸一本一本が先に染色されたものが編み上げられているため、繊細で優しい。
カーテンにはショールが使われていて、風に揺られた時のフワッと感や、太陽光が透き通る明るさで、空間全体がポジティブで暖かいんです。
ショップの奥のガラスの壁を隔てた向こう側がLabです。
フロアにはカラフルで印象深い名言がたくさん書いてあって面白い!
一般のお客さんも自由に出入りして見学しても良いそう!!
早速中に入って見せて頂いたLabの1階は、巨大でビンテージ感のある機械がずらり。
玉木さんが西脇に移住して最初に導入したのが、1965年製の織り機2台。
今も現役で、Labの入り口から一番前で稼働していました。
機械を動かしているバンドも最近はゴム製のものが主流ですが、本物の牛皮を使用しています。
今回ご案内頂いたのは、デニム担当の藤本さん。
藤本さんも、面白い方で、tamaki niimeには5年前に入社したんだとか。
それまでも服が好きで、当時は東京のアパレル系の商社で働かれていたそうですが、当時の業界の状況や傾向では量産型や、マーケティング思考が強く、もっと心が入った服を作りたいと思っていたところ、偶然近くでtamaki niime展があり、行ってみたところ「これだ!」と心に電気が走ったそう!
他のメンバーの方も、採用の際には服飾関係の経験者や即戦力は関係なく採用されているそうで、社員数は、玉木さんが西脇に移住して小さな工房で2台の織り機を導入し、どんどん会社が成長して、今はなんと50名ほどの方が働かれているそう!!
tamaki niimeでは一つ一つが全て『イッテンモノ』!
そのため、商品と呼ばす「作品」と呼んでいて、しっかり名前もついています。
他のブランドと大きく違うのが、デザイン・製造など作業を分担していないところ。
自分でデザインし、機械を動かし、時には機械を直し、作り上げます。最後まで自分の作品として携わることができれば、作り手のやりがいや個性が生かされ、面白い作品が出来上がるのですね。
しっかりと計算、デザインした上で偶然の色合いがまた良い特徴を引き出して、表情豊かな作品に。
この日も、イッテンモノの生地やショールが織り上げられていく様子を目の前で見学できました!
もし、糸が1本切れてしまったら、その場合は、担当者がその1本を目で探し出し、機械を調整するんだというから、イッテンモノの作品づくりには大変な手間や作業努力があるのですね。
またオンラインストア用の撮影チームや本格的なスチール撮影用のブースもあり、社員の平均年齢は30代半ば。インターン生も全国から常に受け入れていて、取材日は2週間滞在する予定のインターン生が色々なチームで仕事を経験していました!
2階から眺める機械も面白い!
色とりどりの糸の棚が美しい!!
染色前はこちら。
tamaki niimeは播州織の枠には囚われない作品作りをしていますが、真髄の先物染色はもちろん、全ての工程が丁寧に進められていて、綿栽培から力をいれるほど。
近年ますます取り組みが進められているSDGsを随分前から取り組んできており、契約農家から適正な価格で綿花を仕入れたり、Labの近くに農地を契約して自分たちで綿花栽培をしたり、畑では野菜や米を育てて、Lab2階のカフェ『tabe room』で提供されています。
食堂の天井には神戸市にある横尾忠則現代美術館のポスターがたくさん貼られていて、インテリアの一部に。実は横尾忠則さんは西脇市出身。西脇市って、実はアーティストの聖地かもしれません!!!
(横尾忠則現代美術館 HYOGO!ナビより )
外の芝生の広場は、羊が自由に過ごしたりしていて、屋外ミーティングやイベントができる開放的な空間。羊たちは自由に敷地を動き回っているので、運が良ければ見れるかも!
定期的に、玉木さんや玉木さんが選ぶ面白い人の話が聞ける「いどばたまき」も開催されています。直接話を聞ける大チャンスです!
もっとtamaki niime の魅力を知りたい!!!!
そんな方へおすすめなのが、tamaki niime の魅力が日々どんどん発信されているYoutubeや、毎日更新されるLINEへ是非お友達登録を!
LINEお友達登録はこちら→ https://lin.ee/9XB4c60
そして、このブランドにすでに惚れ込んだあなたにおすすめなのが、「tamazon」!
そう、そうです、そういうことです。玉木さんのおすすめの確かな商品がショッピングできます。オンラインショップはボックスを開ける時からワクワクするように心をこめて丁寧に包装されていますので、是非一度お試しください!
Online Shop→ https://www.niime.jp/online
取材の後、藤本さんからはこんなメールを頂きました。
「また次こられた時は、新たな取り組みをしているはずです。tamaki niimeは常に成長し続けていますから。」
また行くのが楽しみです!!!
皆さんも是非、一度兵庫県西脇市のtamaki niimeへ訪れてみてはいかがでしょうか?
DATA
◇㈲ 玉木新雌 / tamaki niime Co.,Ltd.
■住所:677-0037 兵庫県西脇市比延町550-1
■電話番号:0795-38-8113(代表)/0795-24-5555(Online Shop専用)
■定休日:月・火
■営業時間:11時〜17時
■公式ウェブサイト : https://www.niime.jp
■Instagram : https://instagram.com/tamakiniime
■facebook: https://www.facebook.com/tamakiniime
■twitter : https://twitter.com/tamakiniime
■Pinterest : https://www.pinterest.jp/tamakiniime/
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掲載日:令和3年12月16日