『私のRe-Discover HYOGO』は、私たち神姫観光バスのバスガイドが様々なお店やスポットをオススメ紹介していく企画です。今回は御岳山の山頂にある播州清水寺と一緒に、美味しいスイーツをご紹介します。
御嶽山の山頂に広大な境内を持つ、荘厳さと静けさを湛えた山寺「播州清水寺」
今から1800年ほど前の古墳時代、インドから中国、朝鮮を経て渡来した法道仙人がこの御嶽山に住まわれ国家鎮護を祈願された場所に創建された「播州清水寺」。
標高約552mの御嶽山頂上付近に甲子園球場1.3個分という広大な境内をもつお寺があります。もともとこの地は水に乏しく大変困っていたところ、法道仙人が水神に祈ったところ霊泉が湧き出し、そのことに感謝をして清水寺と名付けられたと伝えられています。
「播州清水寺」の住職、清水谷善英住職の話によると、清水寺という寺名のお寺は、全国で90近くあると言われ、兵庫県では、ここ播州清水寺と神戸市西区玉津町にある清水寺だけと言われています。清水谷善英住職は日本全国の清水寺と名前がつくお寺を全て訪ね、台湾にも清水寺というお寺が4ヶ寺あると知り足を運ばれたそう。
入山ゲートで拝観料を支払い車で5分程走れば駐車場です。駐車場に着くと大きな仁王門が参拝者を迎えてくれます。
この仁王門は昭和55年に再建されたもので建設10年後に丹塗りという、漆下地に朱を塗った本格的な彩色方法が取り入れられました。緑の中に朱が映える美しい門です。
清水寺には、本堂が二つあります。一つが「大講堂」、そして、もう一つが大講堂から80段の階段を登った上にある「根本中堂」です。シャクナゲなど四季折々に咲く花を楽しみながら参道を進み大講堂へ。
今回は特別に、大講堂の内陣にて清水谷善英住職の法話を聞き、またお経を唱え、そのお経の意味を丁寧に教えていただき、少しだけですが座禅を組むという貴重な体験をさせていただきました。
この大講堂は、奈良の東大寺を建立した聖武天皇の勅願により行儀菩薩が725年に創建した建物で、西国25番の札堂でもあることから多くの方が参拝されます。納経所や御守授与所も堂内にあります。
また大講堂からの景色もよくスッキリと晴れた日には明石海峡大橋まで望むことができ、春から初夏の季節は青もみじが心を癒やしてくれます。
大講堂の近くに建つ薬師堂。
薬師堂は、平清盛の義母である池禅尼(いけのぜんに)により建てられ、その後、昭和59年に再建されました。堂内には木造薬師如来坐像や、奈良のマスコットキャラクターせんとくんの作者でもある東京芸術大学教授の藪内佐斗司さんが手掛けた「十ニ神将」が安置されています。
藪内佐斗司教授は、1953年、大阪市阿倍野に生まれ東京芸術大学大学院美術研究科を修了。その後、仏像など古美術の古典技法や修復技術を研究し1987年から彫刻家としても活動。奈良県立美術館の館長も務め、形式にとらわれないパブリック・アートでも知られています。
清水谷住職に、なぜ藪内先生の作品が? と尋ねたところ、1996年頃、奥様と見ていた早朝のテレビ番組で籔内先生の作品をご覧になり「作品の眼力に圧倒されテレビ越しでもビリビリッと感じた」と一目ぼれされ、ちょうど建て替えたばかりの薬師堂に安置する薬師如来を守護するとされる十二神将像の制作を依頼されたそうです。
清水谷住職は十二神将像の配置として、薬師如来の左右に6体ずつ並べる考えでしたが、薬師堂を見学された籔内先生から「壁面上方から見下ろすようにぐるりと展示しては」と提案され、2001年まで6年がかりで12体を完成。薬師堂に奉納されました。
また播州清水寺で、今、注目を集めているのが「山の上の引退ポスト」です。大講堂から徒歩で2、3分ほど下った木々に囲まれた登山道の脇にそっと佇んでいます。この郵便ポストは戦前のもので、今、ポストが立っている場所には、その昔、茶店があり山を登ってお参りにこられた方々の疲れを癒やし、ここで葉書を書いたり手紙を出したり…。
郵便ポストは1955年頃までは現役で活躍していました。
それから月日は流れ、清水谷住職が、今から20年ほど前に、廃棄され転がっていたポストを残念に思い、ポストをきれいにして今の場所に置いたところ、SNSなどで取り上げられ話題となりました。ぜひ訪ねてみてください!
大講堂から80段の階段を登ると根本中堂があります。根本中堂は推古天皇の勅願所として627年に創建され、今の建物は、大正6年に再建されたものです。こちらの本尊は秘仏の十一面観音です。
根本中堂の裏手の道を少し下ると、茅葺きの屋根の下に「おかげの井戸」があります。この井戸の水こそ清水寺と称される由来となった霊泉です。井戸を除き込み自分の姿が映ると寿命が3年伸びるといわれています。ぜひ試してみてください!
播州清水寺には登山道(参道)があり、入山ゲート手前より、清水寺まで徒歩で登ることができます。御嶽山の歴史を感じながら、およそ40分の登山道(参道)が山頂まで続きます。
また三田市相野駅から定期バスも出ており清水寺の駐車場にバス停もあります。最近ではドッグランもできており、ワンちゃんを連れてお参りもできます。桜、新緑、紅葉、そして雲海も美しい山寺、播州清水寺に足を運んでみませんか?
参拝のあとのランチに美味しい洋食を!
播州清水寺で参拝をした後は車で30分程の加東市にある「麦藁帽子」という洋食のお店でランチはいかがでしょうか?
みんなが覚えやすいようにと名付けられたこのお店は、駐車場から入り口までお花のアプローチが続き、お花に囲まれています。
入り口の手前、左右にテラス席、入店すると 左手にカウンター席、右手にはテーブル席もあります。
各テーブルに花が飾られ、壁の額には花の絵が掛けられ…と、店内のあちこちに花があしらわれていて、花に囲まれながら料理が楽しめます。
今回はここでランチを食べました。注文したのは照り焼きチキン定食です。値段は1,200円でメイン料理に、サラダ、小鉢、ご飯がつきます。ボリューム満点でお腹いっぱいになります。
その他、ハンバーグ定食やチキンカツ定食などもとてもボリュームがあり、お味もですが満足する事間違いなしです! 定食だけではなく、パスタやピザ、デザート、カフェメニューなども豊富です。優雅な時間を楽しみたい方は、ぜひ麦藁帽子へ。
麦藁帽子から車で走って10分ほど、西脇市になりますが「レ・ボ・プロヴァンス」という、季節のスイーツ、特に巨大なイチゴパフェ(ストロベリーツリー)で有名なお店があります。※苺の季節のみ提供
ストロベリーツリーは、誕生日や記念日にもお薦めで、事前に伝えておくとサプライズが!
見た目のインパクト、そして盛りだくさんのイチゴ!
一人では多すぎるので、お店の方もお二人でどうぞとおっしゃってくださるほど大きなイチゴパフェ。このストロベリーツリーを食べるには予約必須です!
中に入るとテーブル席とカウンター席があり、外には2つテラス席があります。
イチゴパフェが有名ですが今回はテイクアウトメニューにし、季節のフルーツソフトを2つ注文しました。(左側)が果肉そのままタイプで(右側)がシェイクタイプです。どちらとも918円(税込)。お店の方のお薦めはシェイクタイプです。※フルーツの時価により価格が変動します。
プリンやケーキ、本日は売り切れでしたが、人気の苺のミニパフェや、フルーツサンド、ワッフルなどもテイクアウトできます。夏季限定(6月上旬~)の、スイカや桃のかき氷もお薦めです。また、スイーツだけでなく、モーニングやランチなどのメニューも充実しています。
こちらのお店の入り口には、蝉の飾りが掲げられています。これは、「幸福を呼ぶセミ」と呼ばれ、お店のシンボルマークとなっています。
このセミ、南仏のプロバンス地方に生息しているセミで、パリでは、古くから魔を寄せ付けない御守りとして、とても重宝されています。店内のあちらこちらに飾られていますので、ぜひ探してみてください。
◇御嶽山 播州清水寺(天台宗)
兵庫県加東市平木1194
TEL:0795-45-0025(8時~17時まで)
https://kiyomizudera.net/
◇麦藁帽子
兵庫県加東市上滝野 1632
TEL:0795-48-4380
営業時間:9:00~21:00(L.O.20:30)
定休日:火曜日
◇ Les Baux de Provence(レ・ボ・プロヴァンス)
兵庫県西脇市上野109-1
TEL:0795-25-2424
営業時間:モーニング 7:30~11:00、デザート 12:00~17:00頃
定休日:水曜&木曜
http://le-bo-pro.com/
https://www.instagram.com/les.baux.de.provence/