さあ、“兵庫テロワール旅”へ
出かけよう。

兵庫テロワール旅とは?

フランス語で「地球」や「土地」を表す “terre” から派生した「terroir=テロワール」。主にワインの世界において、その味や性質を左右するブドウ畑の土壌や気候、職人の技術などとりまく環境を表す言葉として使われています。私たちは、もう少し広義に、風土や歴史を深く知ることで、その土地に芽吹き根付いた「食」をはじめ、「文化」や「伝統」の魅力をより強く感じ受け取ろうとする“いとなみ”と捉えています。「兵庫テロワール旅」で体験できるのは「美味しい」や「楽しい」といった従来の旅の感動だけではありません。「なぜ」が「なるほど」へと変わっていく知的興奮や地元の人々との温かな紐帯を感じ、持続可能な食や文化について体験し考えてみる。それは、あなたのこれまでの価値観やライフスタイルに影響を与えるような出来事になるかもしれません。

兵庫でしか愉しめない湯くらべの旅

日本三名泉に数えられる有馬温泉をはじめ、10を超える温泉地が点在する兵庫。中でも、世界的にも珍しい「非火山性温泉」が存在するのを知っていますか?例えばニセコ(北海道)や箱根(神奈川)、別府(大分)など、日本の温泉の多くは火山性です。ところが、有馬温泉やその周辺の宝塚、武田尾、神戸の灘温泉は、世界的にも珍しい非火山性温泉で、通称「有馬型温泉」とよばれています。また、県内で火山性・非火山性の2タイプの温泉を楽しめるのは世界でも兵庫だけと、数ある日本の温泉地の中でも兵庫は極めて稀な特性を持っているのです。有馬型温泉は周辺に火山がないのにも関わらず、一体どこから高温の湯が湧き出てくるのか?そのからくりは、今から約1,500万年前まで大地変動の歴史を辿ることになります。

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  • 美食の宝庫、瀬戸内海

    「天然の生簀」「海の穀倉地帯」と称されるほどに豊かな海の幸に恵まれた瀬戸内海。700余の島々が浮かび、海が広がる低地と陸が繰り返す特徴的な地形は、はるか300万年前以降に起こったプレート運動によって形成されました。鳴門海峡ではその特殊な地形のため、日本一速い高速潮流と世界最大級の渦潮が引き起こされ、御食国淡路が生んだトラフグやハモ、ウニ、アワビ、魚の棚・明石が誇る明石鯛や明石ダコなどが育つ、恵まれた海がつくられています。それら食材は、人々の手によってはじめて私たちの食卓に美食として届きます。瀬戸内海域の漁場では、国内でも珍しいウニの素潜り漁や「明石浦〆」など、伝統的な漁法や職人技が受け継がれ、私たちの美味しい日常が守られています。

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  • 私の感動、その先へ。

    巨大なプレートがせめぎ合っているため、時として日本では大きな地震が起こります。その一方で、プレートの動きや自然から数々の恩恵を受け、私たちの“暮らし・生命”が育まれているのです。美味しい食材や素晴らしい風景だけでなく、「どうして」そのようなものが生まれるのか、その背景にある歴史や自然の営みを知ることで、自然との共生や感謝の意識が生まれることでしょう。そして“本物”を理解し、五感と知的好奇心が満たされたその時、人は本当の幸福=ウェルネスを感じ得るのです。まさにそれを体感するのがテロワール旅。さぁ、未知なる兵庫テロワール旅へと出発しましょう。