タイムスリップしたかのような古い町並みが多く残る鉱山の町、生野町
まだ積雪の無い12月上旬、生野銀山で有名な朝来市生野町にやってきました!
アクセスは、JR姫路駅から1時間20分ほど。オレンジのレトロなワンマンカーの播但線に揺られてJR生野駅に到着します。
今回、朝来市地域おこし協力隊である南アフリカ共和国出身の双子、レハンさん・ケビンさんに生野町をサイクリングでご案内いただきました!
自転車は、24段階ギアのとっても軽いGIANTのクロスバイクです。
生野駅東口駅前には、国の登録文化財となっている「旧日下旅館」があります。明治42年に建てられた旅館で、大正10年に3階部分が増築された、珍しい三階建ての和風建築です。鶴や雲をかたどった造形がみられ、なんとも可愛らしい建築です。
さて、ヘルメットを装着し出発です!
生野町口銀谷(くちがなや)・奥銀谷(おくがなや)の街並みを抜け、生野銀山へと向かいます。
因みに、当時全国各地から鉱山で働く人たちが、ここ生野町に集まったことから、8つの異なる宗派のお寺が奥銀谷には立ち並んでいます。名字も、田舎であれば同じような名字ばかりになりますが、本当に様々な名字の方がいるそう。
生野町がかなり大きなコミュニティであったことが分かります。
生野銀山に到着しました!(生野駅からは、自転車で20分弱ほど)
生野銀山は、大同2年(807)に発見されたと伝えられ、室町時代に銀鉱脈の本格的な採掘が始まりました。織田・豊臣・徳川の各時代を経て、生野銀山は最盛期を迎えます。
明治元年(1868)、政府直轄鉱山となった生野銀山にフランス人技師のコワニェ氏が招かれ、めざましい近代化が成し遂げられました。その後、国内有数の大鉱山として稼行し、昭和48年(1973)に閉山し、長い歴史に幕を閉じました。
日本遺産「播但貫く銀の馬車道鉱石の道」に認定されている日本の経済を支えてきた歴史ある遺産を、間近で見学することができます。
皆さん、鉱石にどれくらいの金銀が含まれているかご存知ですか?
鉱石1トン当たり、0.2g前後の金、200~600gの銀しか取れないそう。す、少ない!
株式会社シルバー生野 取締役社長 妹尾様にご案内いただきました。
こちらは生野銀山の模型。
江戸時代の鉱石を掘り出す作業を再現したものです。まさにアリの巣!
明かりはサザエの貝殻に菜種油を入れたものでとり、脱穀機の唐箕で坑内換気作業をしていたそう。
さあ、鉱山資料館で勉強した後は、鉱山の中へ。
全坑道350kmあるうちの1km分が観光用の坑道となっているので、1/350kmの坑道体験が始まります!
坑道内の気温は年間を通じて常に13度ほど。
現代坑道と江戸時代の坑道を同時に体験できる貴重な史跡です。それぞれの技術の違いを知ることができます。
そして、超スーパー地下アイドル「GINZAN BOYZ」が至るところで働いています!
GINZAN BOYZについて→http://www.ikuno-ginzan.co.jp/ginzan-boyz/
こちらは坑道外コース。
坑道入り口横の階段を上がっていくと、露天掘り跡があります。銀の鉱石を掘り出した跡で、通常は山奥にあったり人が立ち入れない場所にあるらしく、こんなに間近で掘り跡を観察できるのはとても珍しいそう!
1トン鉱車でぱしゃり。
ランチは、生野銀山からすぐそこにある「町屋カフェ 和ゆき」へ。
素敵な空間で、この日の週替わりランチ「但馬どりのヤンニョムチキン」を頂きました。副菜の種類が充実していて、とっても美味しい~!ハムも自家製だそう。
生野町口銀谷へ戻ります。
この写真右に写っているブロック、「カラミ石」が使われています。写真ではあまり分からないですが、実物はきらきら光ってとても綺麗です。
カラミ石とは?→https://koseki-michi.com/kosekinomichi/kosekinomichi03/
・「旧生野警察署」
フランス様式のシンメトリーな擬洋風建築です。正面の軒瓦下には警察の紋章と生野の旧町章が残されています。現在は公民館として活用されているそう。
おしゃれすぎる警察署!!!
・「旧生野町鉱山職員宿舎(甲社宅)・志村喬記念館」
鉱山職員の幹部が暮らしていた社宅です。
現在、4棟の建屋、甲7・8・9・19号棟が保存されており、見学することができます。
甲7号、8号、9号の3棟は官営鉱山であった頃の明治9年に官舎として、19号棟は明治29年に三菱の社宅として建てられた、生野に現存する職員住宅のなかでも最も古く日本近代の生活様式を残す貴重な遺構となっています。
また、この甲社宅で実際に育ってきた昭和の名優・志村喬の記念館も併設されています。
画像:レハンさん提供
さらに、甲9・19号棟は宿泊することができます。
レトロな家具・家電に囲まれて、ぜひ当時の暮らしを体感してみませんか?
詳しくはこちら→https://www.ikunostay.com/accomodation?lang=ja
・「生野まちづくり工房井筒屋(旧吉川邸)」
平成15年に鉱山の郷宿として残っていた旧吉川邸を改修してできた施設です。
住民の憩いの場や観光客が一息つく場として、季節ごとの行事や貴重な資料展示、手作りのお土産販売などがあります。
かわいいオオサンショウウオのグッズが多数揃っていますよ!
・「ひょうごの景観ビューポイント150選」
日本遺産認定の「鉱石の道」の構成文化財でもあるトロッコ軌道と市川の素敵な景観です。
姫宮橋から見るとワニにも見える奇岩もあります。
他にも、「口銀谷銀山町ミュージアムセンター(旧浅田邸)」、「姫宮神社」など見どころたくさん!少し足を延ばすと「黒川温泉」もあります。
ぜひ、日本の有数の鉱山の町 生野町で歴史に触れる体験をしてみませんか?
DATA:
◇asago_cycling
Instagram: @asago_cycling (https://www.instagram.com/asago_cycling/)
Facebook: @asagocyclingofficial (https://www.facebook.com/asagocyclingofficial/)
ガイド(英語)付きコースの料金については、Instagram/FacebookのDMにてお問い合わせください。
レンタサイクルのみのサービス有:4時間2,000円(1時間超過毎に500円)
GIANTのクロスバイク(完全整備、身長155㎝~180㎝対応)、ヘルメット付 (今後E-Bikeも導入予定)
※貸出場所は、朝来市内のどの駅でも可能。IKUNO STAYも可能。
※予約や詳細についてはInstagram/FacebookのDMにてお問い合わせください。
◇生野銀山
兵庫県朝来市生野町小野33-5
入場料金:大人900円、中高生600円、小学生400円、小学生未満 無料
営業時間:公式HPをご確認ください。
休館日:12月~2月の3か月間のみ毎週火曜日(祝日の場合は翌日)
駐車場:無料
見学:車いす、ベビーカー、ペット連れ可能
http://www.ikuno-ginzan.co.jp/index.php
◇旧生野町鉱山職員宿舎(甲社宅)
入館料:無料
開館時間:9:00~17:00
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
http://asago-net.jp/users/kousyataku/index.html
◇IKUNO STAY
https://www.ikunostay.com/accomodation?lang=ja
◇生野まちづくり工房井筒屋(旧吉川邸)
兵庫県朝来市生野町口銀谷640番地
営業時間:9:00~17:00
定休日 毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、12/29~1/3
http://sasayuri-net.jp/users/izutsu-ya/
【HYOGO!ナビWEBサイト関連ページ】
◇ 朝来市のスポット情報はこちら
掲載日:令和4年1月17日