2023.01.01
ひょうご観光本部
令和5年新春メッセージ
「兵庫テロワール旅」 花から実りへ
ひょうご観光本部理事長 高士 薫
あけましておめでとうございます。令和5年、2023年の新春をいかがお迎えでしょうか。兵庫の観光は今年、大きな花を咲かせます。7月~9月に催される「兵庫デスティネーション・キャンペーン(DC)」。昨年夏にあったJR西日本管内でのプレキャンペーンを経て、いよいよJR6社にこぞって取り組んでいただく本番を迎えるのです。
キャッチコピーは「兵庫テロワール旅―私の感動、その先へ。」です。そのままロゴになっています。しかもこのコピー、耳目を集めるための言葉にとどまらず、私たちが目指す旅のコンセプトそのものでもあるのです。
テロワールは、ワイン通によく知られた言葉です。固有の風土が個性豊かなワインと料理を生み出します。そのぶどう畑とワイナリーを訪ね、地域を丸ごと堪能する旅がフランスでは連綿として楽しまれてきました。世界からリピーターが訪れています。
その言葉「テロワール」に託して、私たちはこんな旅を醸し出したいのです。地域に根差した食やお酒を楽しみ、その土地に暮らす人たちと出会い、地域の自然や歴史、文化、産業などに触れる旅。そこでは訪れる客、迎える者、お互いが「ありがとう」の思いでつながります。お客さまに、二度三度と来ていただけるファンになってもらうのです。
そのために、どうすればいいのでしょう。提供する食事の地産率を高めるだけでなく、その土地固有の料理として、独自性により磨きをかけていく。地域の人と出会い、文化や自然などを体験してもらう機会をお客さまに用意する。宿泊予約時に体験メニューも選べるようになればいいですね。体験が豊かであれば、宿泊日数も延びていくことでしょう。
ひょうご観光本部は令和2年度から、県内で100を超える体験コンテンツを造成しました。主役を務める地元の皆さんには、感謝を捧げるとともにこれからの頑張りをお願いします。そして宿泊施設の皆さんには、地域の体験コンテンツとつながっていただくことをお願いします。旅行業の皆さんに、それらを立体的に組み合わせた商品造成をお願いするのは当然のことでしょう。
正月早々、なにやらお願いのオンパレードになってしまいました。観光本部はDCを成功させるべく、商品紹介とプロモーションに全力を尽くします。しかし、いい商品は、会員の皆さんにしかつくれません。
兵庫テロワール旅をキーワードに、私たちの提供する旅がぐんとグレードアップする。夏に咲く大きな花よりむしろ、その実りこそを大切にしたいと思うのです。