自転車で日本誕生の神話を巡る淡路島

自転車で日本誕生の神話を巡る淡路島

日本のサイクリングの聖地といえば、瀬戸内海の島々を自転車で走るしまなみ海道が世界的に有名ですが、実は淡路島にもオーシャンビューの美しいサイクリングコースがあるんです! その名は「Awaichi」。いくつかのサイクリングロードのなかから、初心者でも走りやすいモデルコースを紹介します。

自転車だからこそ出会えるユニークな景色や、淡路島に息づく神話の物語に出会う旅に出かけましょう!

 

絶景のサイクリングコース「Awaichi」って知ってる?

 

▲Awaichiのスタート地点にあるモニュメント(※レンタサイクルのできるスポットとは異なります。)

Awaichiは、淡路島を丸ごと一周するサイクリングコースです。淡路島の海岸線は1周約150キロ。適度なアップダウンがあり、景色の変化に富んだコースは本気のサイクリストもきっと大満足できるでしょう。

 

ただし、150キロを走るのは簡単ではありません。1日で走破するなら、約10時間も走り続けなければいけません。

 

それぞれの旅行者によって、様々な選択ができるように初心者向けのコースから本格的な上級者向けのコースまで様々なコースが用意されています。なので旅程によって、自分の体力に合わせて最適だと思うコースに参加してみてください。

 

コースについての詳細はこちらから確認してみてください!

https://www.awajishima-kanko.jp/cycling/en/modelcourse.html

 

 

後ほど、初心者でも走りやすい短距離のコースとして「Izanagi Course」を紹介します。

 

 

レンタサイクルの借り方、注意点

 


▲CYCLISM AWAJIの店内

 

旅先のサイクリングに欠かせないのがレンタサイクルです。自転車は島内にある観光案内所などでも借りることはできますが、外国人旅行者におすすめしたいのは、英語サイトのあるレンタサイクルショップ「CYCLISM AWAJI」です。

 

▲観光案内所や「CYCLISM AWAJI」などで英語表記のサイクリングコースマップが貰える

 

ここには、世界中のサイクリストたちに愛用されているTREKの自転車が80台以上完備されています。クロスバイクやロードバイク以外に、子ども用のキッズバイクや電動アシストつきのE-BIKEなど全部で6種類。乗る人の身長や体格に合わせて、サイズも豊富に取り揃えられています。

 

「CYCLISM AWAJI」へは、神戸から高速バス「大磯号」に乗車します。洲本へ行く高速バスとは別のルートなので気をつけてください。

 

お店までのアクセスはこちらから。

https://www.cyclism-awaji.com/access-english/

 

 

 

 

続いて、レンタル方法は公式サイトからの事前予約制です。申し込みフォームに来店予定時間や希望する自転車の種類などを入力。現地ではお店の方が、体格に合わせた微調整と、自転車の扱い方をレクチャーしてくれます。

 

車種によって料金が異なりますが、例えばクロスバイクは2時間2,300円~。1日(18時まで)で3,300円。料金には消費税、自転車保険、ヘルメット、鍵、前後ライト、パンク修理セット込み。

 

▲自転車に乗りなれていない人には電動アシストつき自転車がおすすめ

 

サイクリングに必要なものはお店で借りることができますが、ウェアは自分で用意するようにしましょう。必ずしも本格的なサイクリングウェアでなくても大丈夫ですが、スカートやワンピースは事故の危険が高く、乗車できません。動きやすいパンツスタイルで臨みましょう。

 

▲自転車の使い方を英語で記したシート

 

旅先のサイクリングで困るのが、自転車の故障やケガなど。はじめての土地、はじめての道は気をつけていても危険がつきものです。「CYCLISM AWAJI」では、事前にLINEやWeChatといったメッセージアプリを登録することで、お店の方とメッセージのやり取りが可能です。

 

お店の方は淡路島のサイクリングコースに詳しいので、ルートの相談に乗ってもらうこともできますよ!

 

 

日本誕生の神話の地をめぐる

 

 

次に、初心者にもおすすめのサイクリングコース「Izanagi Course」について紹介します。

 

Izanagi Courseは、淡路島の神話の舞台を巡るコースです。

 



https://www.awajishima-kanko.jp/cycling/en/modelcourse_3.html
※淡路島観光協会の許可をとって、ルート地図を挿入

総距離は55.8km。淡路島の北側(岩屋港、郡家、志筑、浦など)を1周するコースです。所要時間は約4時間といわれていますが、コース沿いには観光スポットも多くあるので、立ち寄りをするなら少なくとも5~6時間は見ておいたほうがいいでしょう。

 

コースの名前にある「Izanagi 」とは、日本の国を生み出したとされる二柱の夫婦神のうちの伊弉諾尊(Izanaginomikoto)のこと。伊弉諾尊はお妃である女神、伊弉冉尊(Izanaminomikoto)とともに神聖な矛で混沌とした大地をかき混ぜ、日本列島を生み出しました。その最初の島となったのが淡路島だといわれているんです!

 

▲伊弉諾神宮

 

Izanagi Courseのルート上には、日本を生んだふたりの神々を祀る伊弉諾神宮が鎮座しています。神社のある淡路市多賀は伊弉諾尊が余生を過ごされた場所だといわれており、その神聖な土地に建てられたのが伊弉諾神宮です。遥か昔から人々の尊敬と信仰の心を寄せてきました。

 

参拝は誰でも自由に行うことができますが、神聖な場所なので、参拝のルールやマナーを守って訪れましょう。

 

まず、手水舎で手と口を清め、心身を清めましょう。参拝時は、「2礼2拍手1礼」を行います。これは、2回深く礼をし、2回手を打ち、もう一度礼をするという形式です。境内では大きな声を出したりせず、神聖な場所に対する敬意を持ちましょう。

また境内には立ち入り禁止のエリアなどもあるので、そういったエリアには入らないように気を付けましょう。

 

▲絵島

 

Izanagi Courseにはもうひとつ、日本誕生の神話にまつわる場所があります。淡路島北端に浮かぶ絵島は、神話に登場する「おのころ島」の伝承が言い伝えられている島のひとつです。「おのころ島」とは、日本誕生の神話の中で淡路島のなかでも最も早く誕生した島です。

 

 

淡路島の文化にふれる。寄り道が楽しい自転車旅

 

実際に「Izanagi Course」を走ってみると、海沿いの風の気持ちよさや淡路島らしい街並み、景色との出会いに感動します!

 

 

 

オーシャンビューのサイクリングコースといっても、場所ごとに海辺の景色はかなり違います。ヤシの木が植えられたリゾート感のあるオーシャンビューや、たくさんの漁船が出入りする漁港、明石海峡大橋を望む絶景など、走るごとに移り変わる海岸線は、わざわざ走りに来る価値がある景色です。

 

気になるお店や路地裏を見つけるたびに、気軽に立ち寄りできるのも自転車の魅力。

 

▲レトロな街並みに心惹かれる

 

たとえば、道の駅あわじでは、本州と淡路島をつなぐ明石海峡大橋のすぐ真下まで行くことができます。行き交う漁船ののどかな風景を見ながら、ちょっとひと休み。

 

淡路島の西海岸沿いにも、淡路の文化とふれあえるスポットがありました。

廃校となった小学校を活用した複合施設「のじまスコーラ」は、淡路の食文化と出会える場所。

 

 

▲のじまスコーラの外観

 

地域でとれた野菜や果物、特産品などが買えるマルシェ、カフェ、レストランなどが入っています。1Fのパン屋さんは地元の人に人気のお店なのだとか!

 

 

 

カフェでは淡路産のお野菜をサラダバイキングでいただきました。どのお野菜も驚くほど味が濃く、みずみずしい!

 

サイクリングコースの最後に絶景のインフィニティ温泉で汗を流して

 

▲海の絶景を見渡しながら入る温泉は格別です。

 

▲地下から湧き出る天然温泉で身体の芯から癒しを感じられます。

 

CYCLISM AWAJIで自転車を返却したら、敷地内にある「アクアイグニス淡路島」の絶景入浴施設がおすすめです。ここでは、広がる海の景色を楽しみながら、天然温泉に浸かることができます。露天風呂からの眺めは特に素晴らしく、自然の美しさに包まれながらリラックスできます。サイクリングで頑張った体を癒し、心もリフレッシュさせる至福の時間をお過ごしください。

 

またこの施設の大きな特徴として、一部の施設では水着や湯あみ着*(Yuamigi)を着用して絶景の露天風呂(インフィニティ温泉)を利用することができます。水着なので日本の温泉入浴の仕方に慣れていない方でも試しやすい温泉になっているので是非この機会に足を運んで見てください。

*湯あみ着....温泉や露天風呂で着用する軽量な入浴衣です。プライバシーを保ちつつ、リラックスした入浴を楽しむためのもので、多くの温泉施設で提供されています。

 

 

自転車だからこそ見えてくるリアルな淡路島

 

▲路地裏で突然現れた観覧車。観光地の多い淡路島らしい風景

 

サイクリングコースは基本的に車が走る幹線道路ですが、時間が許すならぜひコースを外れて路地裏も訪れてみてほしいです。もちろん、住宅エリアはゆっくり安全運転で!

 

 ▲楽しそうに連れだって買い物をする地元の人たち

 

昔からある商店街や漁港には、そこで暮らす人々のゆったりとした時間が流れています。

 

立ち話をする女性たちの姿や、寡黙に働く漁師たち、誰かが世話をしている植木や野良猫の姿。そんな何気ない街の光景に、人々の暮らしの温度を感じます。気づけば心はもうすでに淡路島の住人になったみたい!

車でも徒歩でも味わえない、自転車旅ならではの感動をぜひ味わってみてください。

 

 

スポット紹介

CYCLISM AWAJI

住所:〒656-2306 兵庫県淡路市夢舞台2-28 アクアイグニス淡路島内(Google map

営業時間:

(2月~9月末) 土日祝 7:30〜18:00、平日 8:00〜18:00

(10月~1月末)土日祝 7:30〜17:00、平日 8:00〜17:00

※レンタサイクルの返却は閉店1時間前まで

定休日:不定休

サイト:https://www.cyclism-awaji.com/english-page/

 

道の駅 あわじ

住所:〒656-2401 兵庫県淡路市岩屋1873-1(Google map

営業時間:土日祝日 9:00~17:30、平日 9:30~17:30 (12~2月の平日は17:00まで)

※レストラン「海峡楼」のみ11:00~17:30

定休日:なし

日本語サイトのみ: http://michi-awaji.co.jp/

 

のじまスコーラ

住所:〒656-1721 兵庫県淡路市野島蟇浦843(Google map

営業時間:10:00〜19:30

※店舗によって閉店時間が異なります

定休日:水曜

サイト:https://nojima-scuola.com/

 

アクアイグニス淡路島

住所:〒656-2306 兵庫県淡路市夢舞台2−28(Google map

営業時間:伊弉諾の湯 / 伊弉冉の湯湯(温泉施設)8:00 ~ 22:00

定休日:なし (淡路島国営明石海峡公園の定休日に準ずる)

サイト:https://aquaignis-awaji.jp/spa.php