テロワールな人Person

"Terroir" PersonPerson

Personne de "Terroir"Person

人智の及ばない壮大な力を秘めたテロワール。しかし、そこに人の手が加わらなければ、宝の持ち腐れになってしまいます。人の知恵や技術、継続、物事を愛し、尊敬する心があって、はじめてテロワールの魅力が最大限に引き出されるのではないでしょうか。そんなテロワールの一環を成す人々の、十人十色の人生をのぞいてみましょう。

Gourmet 食の宝庫・兵庫の
大地を味わう旅へ

300年にわたる食文化を次世代につなぐ「丹波黒」栽培 - 山本博一(やまもとひろかず)

丹波篠山市 - 丹波黒
300年にわたる食文化を次世代につなぐ「丹波黒」栽培

丹波篠山市の特産物「丹波黒(たんばぐろ)」。その大粒で美しい姿と深みのある香味が評価され、全国から人気を集める黒大豆です。正月のおせち料理に欠かせない黒豆として家庭で親しまれるのに加え、成熟しきる前に収穫する「黒枝豆」は多くの美食家を魅了しています。今や全国ブランドとなった丹波黒の魅力は、初めから備わっていたわけではなく、何代にもわたり地域の農家の方々が、大きく品質の良い豆を選別し栽培し続けてきたことによって培われてきました。篠山の中でも、丹波黒の産地として特に名高い丹波篠山市川北において、丹波黒づくりに長年携わっている山本博一さんに、栽培の工夫や後継の指導に込める思いを伺いました。

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  • すべては但馬牛と農家のために。県民の宝を次世代へつなぐ - 野田昌伸(のだまさのぶ)

    新温泉町 - 但馬牛
    すべては但馬牛と農家のために。県民の宝を次世代へつなぐ

    世界中の美食家が憧れるブランド牛「神戸ビーフ」。その全ての素牛(肥育される前の子牛)となるのが、兵庫県北部の但馬地域で血統を守りながら、家族同然として大切に飼育されてきた「但馬牛(たじまうし)」です。今では兵庫県内の各所で飼育され、全国のブランド牛のルーツと言われ、子牛価格も全国トップクラスを誇る但馬牛ですが、過去には子牛価格が低迷し、その血統の存続が危ぶまれた時代がありました。そんな窮地を救った1人が、但馬牛が大好きでたまらないという研究者・野田昌伸さん。但馬牛研究にかける思いや情熱についてお聞きしました。

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  • 和牛の伝統を繋ぐ繁殖農家の使命を背負って - 植田秀作(しゅうさく)・星七(せな)

    新温泉町 - 畜産/但馬牛
    和牛の伝統を繋ぐ繁殖農家の使命を背負って

    兵庫が世界に誇るブランド食材「神戸ビーフ」。産地、血統、肉質などにおいて、厳しい基準を満たした一部の但馬牛のみに与えられる名誉ある称号です。神戸ビーフのみならず全国ブランド牛の素牛(もとうし)である但馬牛の原産地、但馬地域。中でも美方地域は、その伝統的な牛の育て方や暮らしと自然の循環の仕組みが貴重として日本農業遺産に認定されています。今回は、親子で但馬牛の伝統を守り受け継ぐ新温泉町の「植田畜産」を訪ねました。

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  • 紅ズワイガニ『香住ガニ』を仲間とともに全国へ - 福本好孝(ふくもとよしたか)

    香美町 - 香住ガニ
    紅ズワイガニ『香住ガニ』を仲間とともに全国へ

    兵庫県北部・香住。香住漁港で水揚げされた紅ズワイガニはブランドガニ「香住ガニ」として広く知られ、その身の甘さと質の良さが手の届きやすい価格で味わえると、人気を集めています。少しでも新鮮な状態で届けるために積み重ねてきた工夫や努力、そして香住ガニ漁への思いについて、兵庫県ベニガニ協会会長を務め、「福元丸」の船主・船頭として現役で漁へと繰り出す福本好孝さんに伺いました。

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  • 偶然と必然が紡ぐ『丹波大納言小豆』復活の物語 - 柳田隆雄(やなぎたたかお)・明子(あきこ)

    丹波市 - 丹波大納言小豆/あずき工房やなぎた
    偶然と必然が紡ぐ『丹波大納言小豆』復活の物語

    古くから丹波の地で栽培されてきた「丹波大納言小豆」。その実は、大粒の俵形で艶やかな小豆色を放ち、煮崩れしにくいと高級和菓子店からも重宝されています。限られた土地でしか育たず、栽培にも手間がかかることから希少品として知られる品種の1つ「黒さや」の復活に取り組み、現代にその魅力を伝え続けている「あずき工房やなぎた」の柳田夫妻を訪ねました。

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  • 夫婦の絆が切り拓く、古くて新しい酪農のカタチ - 弓削忠生(ゆげただお)・和子(かずこ)

    神戸市 - 酪農/弓削牧場
    夫婦の絆が切り拓く、古くて新しい酪農のカタチ

    神戸市北区の山上に、住宅街に囲まれるようにして佇む「弓削(ゆげ)牧場」。最新の搾乳ロボットを備えた牛舎に、チーズ工房やレストラン、バイオガス施設などがそろい、牛が自由に山上を駆け回るその様子は、牛が主役となって暮らす一つの街のよう。住宅街と隣り合う環境において、地域に愛され共存していく都市型酪農のあり方を探求する弓削夫妻にお話を伺いました。

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  • 淡路島・由良が誇る『川勝のうに』。素潜り漁師としての覚悟と自然への畏敬 - 川北勝彦(かわきたかつひこ)

    洲本市 - 赤ウニ/川勝うに加工
    淡路島・由良が誇る『川勝のうに』。素潜り漁師としての覚悟と自然への畏敬

    自然に恵まれ、タマネギをはじめとする農作物や豊かな海産物が収獲される淡路島。明石海峡・大阪湾・紀淡海峡に囲まれ、海の生き物が育つのに格好の場となっている港町・由良(ゆら)では、素潜りによるウニ漁が伝統的に行われてきました。中でも、“幻の赤ウニ”と称されるほど評価されている『川勝のうに』の収獲・加工・出荷を手掛ける川北勝彦さんに、由良でのウニ漁や取り組みについて聞いてみました。

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  • 日本のロマネコンティを目指す蔵元の挑戦 - 本田 龍祐(ほんだ りゅうすけ)

    姫路市 - 日本酒/龍力
    日本のロマネコンティを目指す蔵元の挑戦

    “日本酒のふるさと”播磨にある「龍力(株)本田商店」(姫路市)は、地酒ブームの先駆け的存在となった蔵元。ワインの世界でよく聞かれる「テロワール」の概念を日本酒に落とし込み、日本のロマネコンティと呼ばれる至高の酒づくりに取り組まれています。そこにはどんな情熱と展望があるのか、5代目蔵元本田龍祐さんにお話を伺いました。

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  • 食材や生産者に“感謝と尊敬”を。テロワールに根差したフランス料理を追求 - 岸本貴彦(きしもと たかひこ)

    神戸市 - フレンチ/神戸ポートピアホテル
    食材や生産者に“感謝と尊敬”を。テロワールに根差したフランス料理を追求

    兵庫県の新たな魅力を紐解く鍵となるテロワール。そのテロワールから生み出された食材は、料理人の手によってより輝き、多くの人にその魅力が届けられます。現代フレンチのルーツの一つであり“料理界のダ・ヴィンチ”とも称される大家アラン・シャペル氏の料理哲学を引き継ぐ、「神戸ポートピアホテル」総料理長・岸本貴彦さんにお話をうかがい、料理人が考える兵庫県のテロワールの本質に迫りました。

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  • Culture 兵庫が誇る
    文化・芸術にふれる旅へ

    “ありのまま”が美しい。持続可能なテロワール旅 - 高山傑(たかやままさる)

    淡路島 - SDGs
    “ありのまま”が美しい。持続可能なテロワール旅

    感染症パンデミックや地球温暖化による気候変動、そして世界各地で今なお続く紛争など、さまざまな問題に直面している現在、持続可能な開発目標・SDGsを意識する機会が増えています。観光業においても「サステナブルツーリズム」へのアプローチが求められる中、日本における持続可能な観光の第一人者であり、淡路島を拠点にその実践を行われている高山傑さんにお話を伺いました。

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  • 伝統を繋ぎ、新風を吹き込む「世界でたった一つのモノ」 - 玉木新雌(たまきにいめ)

    西脇市 - 播州織
    伝統を繋ぎ、新風を吹き込む「世界でたった一つのモノ」

    日本の繊維産業と播州織の発展を支えてきた西脇市で、新たなブランド「tamaki niime(タマキニイメ)」を立ち上げ、活躍を続けているデザイナーの玉木新雌さん。尽きることのない探究心と自由な発想で生み出す作品は国内外から人気を集めています。玉木さんが「世界でたった一つのモノ」をクリエートする舞台の裏側をのぞいてみましょう。

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  • 時代を超えて。人形遣いが紡ぐ淡路人形座の未来 - 吉田史興(よしだしこう)、吉田千紅(よしだせんこう)

    南あわじ市 - 人形浄瑠璃/淡路人形座
    時代を超えて。人形遣いが紡ぐ淡路人形座の未来

    500年以上に渡り淡路島で伝承されてきた淡路人形浄瑠璃。国の重要無形民俗文化財に指定される郷土芸能は、大阪で発展を遂げた文楽のルーツにもなりました。いにしえより、国生み神話が伝わる神秘の島で、淡路人形浄瑠璃はどのように発展し、地域の宝となったのでしょうか。淡路島に唯一残る座元「淡路人形座」で人形遣いとして伝統を支える吉田史興さんと吉田千紅さんに話をうかがいました。

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  • 丹波立杭焼とイギリス文化が調和する美しい日常 - 市野茂子(いちのしげこ)

    丹波篠山市 - 丹波立杭焼/丹窓窯
    丹波立杭焼とイギリス文化が調和する美しい日常

    長い歴史を有する日本の代表的な陶器窯「日本六古窯(にほんろっこよう)」の1つに数えられる「丹波立杭焼(たんばたちくいやき)」。その歴史は古く、起源は平安時代末期にまでさかのぼります。50以上ある窯元の中でも江戸時代以前から続く歴史ある窯元「丹窓窯(たんそうがま)」の8代目で、泥を使って模様を描くイギリスの「スリップウェア」を丹波焼に取り込んだ作品づくりを行う市野茂子さん。伝統的な丹波焼を異国の文化と掛け合わせたきっかけや、丹波焼に込める思いを伺いました。

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