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- 歴史を揺るがした事件・騒動の地
泰平の世といわれた江戸時代260年の間にもお家騒動や大名同士の対立などは各地であり、兵庫でも歴史に残る事件や騒動が起きました。
浄瑠璃や歌舞伎の演目「忠臣蔵」として知られる「赤穂事件」は1701年3月14日、赤穂藩主の浅野長矩が江戸城松の廊下で、遺恨を抱いていた高家の吉良義央を斬り付けたことに始まります。幕府は喧嘩両成敗とせず、長矩だけを即日切腹に処しました。筆頭家老の大石内蔵助以下、47人の義士たちは主君の無念を晴らすべく、翌年12月14日、吉良邸に討ち入ったのです。
江戸時代の三大お家騒動の一つに数えられるのが、但馬の出石藩で繰り広げられた「仙石騒動」です。1824年に藩主、仙石政美が亡くなると、大老の仙石左京は主家の乗っ取りを計画。反対者を次々に追放しましたが、やがて幕府の知るところとなり、藩は減封され左京は獄門に処されました。
【出発】 JR姫路駅
- JR姫路駅(8:40) → JR播州赤穂駅(9:14)
- 徒歩
息継ぎ井戸
江戸城からの急使が一休み
江戸城で藩主、浅野長矩が起こした刃傷事件を知らせるため、藩士の早水藤左衛門、萱野三平は早かごで江戸を出発。赤穂城下に駆け付けた際、この井戸で一息ついたといわれ、以来、「息継ぎ井戸」と呼ばれるようになりました。
赤穂市加里屋息継ぎ広場
- アクセス
- 【鉄道】JR「播州赤穂」駅から徒歩約5分
【車】山陽自動車道「赤穂」ICから約10分 - 問い合わせ
- 赤穂観光協会 ☎ 0791-42-2602
花岳寺
浅野家以降の歴代藩主の菩提寺
1645年に赤穂藩主、浅野長直が浅野家の菩提(ぼだい)寺として創建。江戸城松の廊下での刃傷事件で浅野家が改易となった後は、永井家、森家と歴代藩主の菩提寺となりました。境内には四十七義士の墓もあります。
赤穂市加里屋1992 ☎ 0791-42-2068
- 拝観時間
- 9:00~16:00
- アクセス
- 【鉄道】JR「播州赤穂」駅から徒歩約8分
【車】山陽自動車道「赤穂」ICから約10分
- 本殿の天井に描かれた「竹に虎」
大石邸長屋門
急使が真っ先にたたいた門
早水藤左衛門、萱野三平は息継ぎ井戸に立ち寄った後、すぐに大石邸に駆け込んだといわれています。1729年、邸宅の大半が火災に遭いましたが、長屋門だけは焼失を免れました。
赤穂市上仮屋旧城内
- アクセス
- 【鉄道】JR「播州赤穂」駅から徒歩約15分
【車】山陽自動車道「赤穂」ICから約10分 - 問い合わせ
- 赤穂観光協会 ☎ 0791-42-2602
大石神社
参道には義士の石像がずらり
大石内蔵助をはじめとする四十七義士と、討ち入り前に自刃した萱野三平を主祭神として創建されました。参道の両脇には義士の石像が並んでいます。
赤穂市上仮屋旧城内 ☎ 0791-42-2054
- 拝観時間
- 8:30~17:00
- アクセス
- 【鉄道】JR「播州赤穂」駅から徒歩約15分
【車】山陽自動車道「赤穂」ICから約10分
赤穂城跡
浅野家と義士ゆかりの城
浅野家初代藩主、長直によって1661年に築城。本丸庭園には、刃傷事件後に大石内蔵助らが大評定に集まった当時の御殿の間取りが復元されており、天守台から全体を見渡せます。かつて米蔵があった場所には「市立歴史博物館」が立ち、義士や城下町、塩に関する資料を展示しています。
赤穂市上仮屋1
- 開園時間
- 9:00~16:30(本丸・二之丸庭園のみ)
- 休園日
- 12月28日~1月4日(本丸・二之丸庭園のみ)
- アクセス
- 【鉄道】JR「播州赤穂」駅から徒歩約20分
【車】山陽自動車道「赤穂」ICから約10分 - 問い合わせ
- 赤穂観光協会 ☎ 0791-42-2602
- 歴史博物館は米蔵を模した建物
播州赤穂塩ラーメン
赤穂は古くから塩の産地として栄え、江戸時代には広大な入浜塩田が藩の財政を支えました。市内4店で提供しているご当地ラーメンは、赤穂ならではの逸品。地元産の塩を使った澄み切ったスープはしっかりとコクがあります。
- 問い合わせ
- 播州赤穂塩ラーメン組合(中華料理赤穂飯店内)
☎ 0791-42-1700
- 大石神社前(12:14) →(ウエスト神姫)→ 播州赤穂駅(12:20)
- JR播州赤穂駅(12:37) →(姫路経由・特急はまかぜ)→ JR豊岡駅(14:57)
- 豊岡駅(15:02) →(全但バス)→ 梶原(15:11)
- 徒歩
正福寺
大石の妻、りくゆかりの寺院
大石内蔵助の妻、りくの遺髪塚があります。1702年10月、大石は討ち入りの罪が妻子に及ばぬよう離縁という形をとり、りくは豊岡へ帰郷。同年12年、討ち入りに成功し、大石と長男の主税が切腹した後は、正福寺で冥福を祈る生活を続けました。
豊岡市日撫17
- アクセス
- 【鉄道】JR「豊岡」駅から全但バス「梶原」下車、徒歩約15分
【車】北近畿豊岡自動車道「日高神鍋高原」ICから約45分 - 問い合わせ
- 豊岡観光協会 ☎ 0796-22-8111
- 梶原(17:08) → 豊岡駅(17:13)
- 豊岡 泊
- 豊岡駅(9:54) →(全但バス)→ 出石営業所(10:31)
- 徒歩
出石城
騒動の舞台となった仙石氏の居城
1604年に出石藩主、小出吉英が有子山の麓に築城。下から順に三の丸、二の丸下の郭、二の丸、本丸が階段状に配され、本丸のさらに一段高い場所に有子山稲荷神社が鎮座します。1706年、仙石政明が入城し、廃藩置県まで仙石氏の居城となりました。櫓の白壁と稲荷神社の鳥居が美しいコントラストを見せています。
豊岡市出石町内町
- アクセス
- 【鉄道】JR「豊岡」駅から全但バス「出石営業所」下車、徒歩約3分
【車】北近畿豊岡道「八鹿氷ノ山」ICから約25分 - 問い合わせ
- 但馬國出石観光協会 ☎ 0796-52-4806
出石家老屋敷
出石に残る唯一の武家屋敷
江戸後期の上級武士の邸宅。仙石騒動の中心人物、仙石左京の屋敷跡に立っていることから「左京屋敷」とも呼ばれています。刀が使いにくいよう2階の天井を低くしたり、屋根への避難路があったりと、随所に襲撃への備えが見られます。
豊岡市出石町内町98-9 ☎ 0796-52-3416
- 開館時間
- 9:30~17:00 ※入館は30分前まで
- 休館日
- 1月1日、11月3日、12月31日
- 入館料
- 200円、高・大生120円、中学生以下無料
- アクセス
- 【鉄道】JR「豊岡」駅から全但バス「出石営業所」下車、徒歩約5分
【車】北近畿豊岡道「八鹿氷ノ山」ICから約25分
出石皿そば
1706年、仙石政明が国替えで信州上田藩から出石藩に移った際、そば職人を連れてきたのが始まり。出石焼の小皿に盛った割り子そばのスタイルで、最初の1枚はねぎとわさびでさっぱりと味わい、皿を重ねるごとに大根おろし、とろろ、生卵などの薬味を足していくのが定番の食べ方です。
- 問い合わせ
- 但馬國出石観光協会 ☎ 0796-52-4806
出石焼絵付体験
自分だけの作品にチャレンジ
出石焼の発祥は1789年に有田から伝わったとされます。透き通るように白い磁器は出石藩のお庭焼となり、仙石騒動で揺れる時代に最盛期を迎えました。現在は4つの製陶所で生産されており、永澤兄弟製陶所、虹洋陶苑、ドライブインいずし陶芸館では絵付け体験が楽しめます。
- 問い合わせ
- 但馬國出石観光協会 ☎ 0796-52-4806
出石永楽館
復活した芝居小屋は出石の新名所
1901年に建てられた近畿最古の芝居小屋。但馬の大衆文化の発信地として栄えましたが、娯楽の多様化により64年に閉館。しかし、平成に入ってから復活を望む声が高まり、2008年に改修工事を経て再オープンしました。公演のない日は廻り舞台や奈落といった装置を見学できます。
豊岡市出石町柳17-2 ☎ 0796-52-5300
- 開館時間
- 9:30~17:00 ※入館は16:30まで
- 休館日
- 木曜、12月31日、1月1日
- 入館料
- 300円、高・大生200円(中学生以下無料)※公演日、貸館日を除く
- アクセス
- 【鉄道】JR「豊岡」駅から全但バス「出石営業所」下車、徒歩約5分
【車】北近畿豊岡道「八鹿氷ノ山」ICから約25分
- 出石営業所(16:23) →(全但バス)→ 豊岡駅(17:00)
- JR豊岡駅(17:28) →(特急はまかぜ)→ JR姫路駅(19:00)
【到着】 JR姫路駅